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きちんと「待て」ができることの大切さ

この記事の目次

うちの犬、私の言うことを全然聞いてくれないんです――、
と嘆く飼い主さんは少なくありません。

シツケをしっかりとしていないのですから、
それはある意味当たり前のことなのでしょう。

しかし、とても困っているのかと思えば、案外そうでもないのかもしれません。
なぜならその手の飼い主さん達は、バカ犬ですけど可愛いからいいんです、
その状態を受け入れているからです。

正しく犬との関係を築けていなくても、愛玩犬と呼ばれるタイプの犬であれば、
体格の小ささや性格のマイルドさから、ある程度はどうにかなるでしょう。

しかし、その程度の関係しか築けていない原因は100%飼い主にあります。
にもかかわらず犬がバカ呼ばわりされるのは、
犬からしてみたら理不尽なことかもしれません。

リーダーの言う「待て」と「寄こせ」は絶対

飼い主の指示通りに「待て」と「寄こせ」ができない犬は、
飼い主のことを群れのリーダーとは認めていません。

うちの犬って、ほとんど言うことは聞かないけど、
オヤツをもらうときにだけ「待て」ができるんですよ、
と言う飼い主さんがいました。

「待て」ができない犬に比べればまだマシといったところですが、
それでも群れのリーダーとしては威厳が足りないようです。

この威厳というのは、なにも犬をビビらせるという意味ではありません。
「この人に対しては反抗する必要などない、この人の指示に従っていれば万事OKだ」
という安心感
からくるものです。

決して暴力や恐怖で従わせているわけではありません。
飼い主が「待て」と言えば本来はいつまででも待つことが望ましいですし、
「寄こせ」と言われたら、かじりかけの骨だろうがお気に入りのオモチャだろうが、
すべて渡さなければいけないのです。

まずは「待て」を徹底させる

袋からオヤツをだして、昨日は「待て」をさせてから与えたのに、
今日は時間がないから「待て」なしで与えてしまう……。

こういうブレブレの態度が犬を混乱させ、
そして犬の支配欲を刺激してしまうことになる
のです。

オヤツをもらう前は静かに座っておりこうに「待て」をする。
これが徹底できないときは、オヤツを与えるべきではありません。

興奮している犬がなかなか「待て」をしないときも、
飼い主が忙しくて犬に「待て」をさせている時間がないときも、それは同じことです。

「待て」と「寄こせ」では「寄こせ」のほうが難易度が高いコマンドです。
犬になめられている飼い主さんは、まずは「待て」を徹底させてから
「寄こせ」にチャレンジしたほうがよい
でしょう。

すべては飼い主の指示のもとに

ご飯を食べる前、散歩に行くためのリードをつけるとき、ドアをあけて外へ出るときなど、
そのすべてに犬は飼い主の指示を待たなければいけません。

そんな支配的な……!と思うかもしれませんが、
群れの良きリーダーとは正しく支配するもののことをいうのです。

そんなの面倒くさいと思う飼い主さんのほとんどが、
犬にとっての良いリーダー――すなわち良い飼い主になりきれていません。