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犬のウンチに透明のゼリーっぽいものが混ざっていたら?

この記事の目次

愛犬の体調について、日々きちんと観察していますか?

とりたててお腹を壊すこともなく、食欲も旺盛。
そんな手のかからないワンちゃんだって、時には飼い主が気がついていないだけで、
体調になにがしかの変化があるかもしれません。

その一つの例として、分泌性大腸炎をとりあげてみたいと思います。

ゼリーのような粘膜が混ざっている

下痢をしているわけでもないのに、透明なゼリーのようなものが
通常のウンチに混ざっている
のを見かけたことはありませんか?

このゼリーのような物質ですが、これは実は大腸の粘膜です。

本来はウンチと一緒に排泄されるはずのないものが、
なぜ出てきてしまったのでしょうか?

それは、小腸内で起きたなんらかの原因で消化不良になり、
腸内の細菌バランスに変化が生じたことで、
大腸内の粘膜が局所的に刺激を受けた
からです。

つまり、大腸から粘液が分泌されたわけですね。

この粘膜は、ウンチそのものは通常の健康な状態でも混ざることがありますので、
普段から排便のたびにウンチをよく観察しない飼い主は、見逃してしまうかもしれません。

特に、散歩の途中で草むらなどに排便するようなワンちゃんの場合は、
なおのこと発見しづらいでしょう。

分泌性大腸炎が疑われたら

透明、もしくは透明に近い白の粘膜が混ざっているだけで、
ウンチそのものに問題がない場合は、少し様子見をしても大丈夫です。

ただし、腸内の状況が絶好調ではない、ということだけは間違いありません。
食事の内容について、それなりに気を使う必要はあるでしょう。

お腹の調子を整えるために脂肪分の多い食事は避け、
出来るだけ消化の良いものを選ぶことが大切
です。

ドッグフードだけを食べさせているとしたら、
少し量を減らして機能性ヨーグルトを加えてみたり、
すりおろしたリンゴを追加してもいいかもしれません。

手作り食の場合には消化しにくいセルロースを含んだ野菜をいったん中止して、
リンゴのすりおろしなど食物繊維を
ペクチンに変更するとお腹に優しい食事が出来上がります。

もちろん、リンゴもヨーグルトも
多く食べさせればいいというものではありませんから、
少量を適宜加えるようにしてください。

調子が戻らない場合は別の原因があるのかもしれない

しばらくお腹が整うような食事を続けても、
粘膜がウンチに混ざっている場合は、何か別の原因があるのかもしれません。

こんな時は四の五の言わずに、
かかりつけの動物病院で診察してもらいましょう。

その結果、特に何も問題は見つからず、
整腸剤を処方されたとしたらそれはそれでいいのです。

一番怖いのは、病気が隠されているのに「大丈夫だろう」と素人判断をした結果、
手遅れになってしまうこと
なのですから。