犬にキャットフードを食べさせでも大丈夫?
ドッグフードとキャットフード。
どちらも見た目がそっくりで、パッケージのない状態で出されてしまうと、私たち人間には違いがよくわかりませんよね。
しかし、犬や猫の前に出してみると、その違いはすぐにわかるかもしれません。
犬にしても猫にしても、最初に食いついたほうのフードが、おそらくはキャットフードです。
犬と猫の食性の違い
犬と猫。どちらも肉食獣に近い雑食動物なんだから、どっちを食べさせても同じでは?
と考えているとしたら、大間違い。
犬は肉食獣寄りの雑食動物ですが、猫はほぼ肉食獣です。
これは、犬と猫それぞれの味蕾(みらい)――すなわち、舌やその周辺に点在する味を感じる部分の数の違いからもはっきりとしています。
犬の味蕾の数は人間の味蕾の数に比べると、およそ1/5~1/6ぐらいしかありません。
これが、いわゆる「犬は味覚オンチ」といわれてしまう理由ですよね。
ところが猫の味蕾の数は、そんな味覚オンチといわれる犬のさらに半分程度しかありません。
つまり、猫は食べ物を食べるときに、ほとんど味を感じていないんです。
それはなぜかといえば、より肉食獣に近いから。
肉食獣は捕らえた獲物をいちいち、コレはおいしい、コレはおいしくない、などと選り好みをしたりはしないんですね。
ところが犬には人間ほどではないにしろ、多少の味覚があります。
これは、オオカミだった時代から木の実などを少しは食べていたおかげです。
この食性により、猫とは違って犬は甘味が感じられるというわけですね。
ドッグフードとキャットフードの違い
そんな似て非なる生き物の犬と猫。
そしてドッグフードは犬のために、キャットフードは猫のために作られています。
つまり、キャットフードは犬よりずっと肉食獣に近い猫の食性に合わせてある分、たんぱく質や脂質の量が多いんですね。
逆に言うなら、ドッグフードには猫の食性には合わない、雑食性の強い食材――すなわち穀物などの含有量が多すぎるということでもあります。
そのため、犬がキャットフードを食べ続ければカロリーオーバーで肥満になりやすいのはもちろんのこと、多すぎるたんぱく質を代謝するために腎臓に負担がかかります。
さらには、尿結石などの原因になりやすいことも指摘されていますから、犬にとっての最適な食事ではありません。
ちなみに、猫がドッグフードを食べ続けることも危険です。
たんぱく質や脂質が足りないのはもちろんのこと、猫にとってとても重要な成分であるタウリンが決定的に不足してしまうからです。
タウリンが不足し続けるとダメージは猫の視力へ。
視力低下から、最悪は失明する可能性すらあるのです。
ドッグフードは犬が食べるもので、キャットフードは猫が食べるもの
ドッグフードとキャットフードを同時に目の前に出したら、犬も猫もまずはキャットフードを選んでしまう――。
それは、要するにキャットフードには味覚オンチでも食いつきがよくなるように、ニオイを強く発する犬猫にとってのうまみ成分ともいえるものが粒の外側にコーティングしてあるからです。
そのため、キャットフードを食べ続けてしまった犬は、ドッグフードには食欲がわきにくくなる傾向に。
私たち人間も濃い味付けのものばかりを食べていると、薄味の食事が物足りなく感じるようになりますよね。
それと同じですから、犬がキャットフードを食べることは、犬の健康にとって一つも良い部分はありません。
関連記事
-
犬には味覚があるのか?
多くの犬は早食いの大食いです。もちろん、少食で上品に食べる犬もいますが、それはおそらく競争のない1匹飼育の犬ではないでしょうか。健康に問題のない犬の場合、競争が
-
犬に生肉を食べさせることのメリット
犬は肉食に大きく傾いた雑食動物です。現に犬の頭蓋骨や歯の形状などは肉食動物とほとんど同じですから、時代は移り変わっても基本が大きく変わったとはいえません。しかし
-
犬にはグレインフリー(穀物不使用)のドッグフードが最適か?
「犬は本来肉食動物なので、穀物が含まれるドッグフードを食べさせるのは不自然です。だからうちはグレインフリー(穀物不使用)のドッグフードに変更しました」と、ある飼