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犬猫が同居するならトキソプラズマの感染に注意

この記事の目次

トキソプラズマ症という感染症を知っていますか?

これはトキソプラズマという原虫の寄生によって引き起こされる病気で、
人獣共通感染症(ズーノーシス)です。

つまり、ペットが感染した場合には
飼い主である人間にも感染する可能性がある
のです。

どこから感染するのか?

トキソプラズマはオーシスト(感染力のある卵)を口にすることで感染します。

主な感染経路としては
トキソプラズマに感染している生肉(鶏肉や豚肉)を食べてしまったり、
感染した猫の糞に接触すること
が多いようです。

トキソプラズマは加熱すると死滅するため、
きちんと火を通した肉なら感染することはありません。


そのため、ペットに手作り食を食べさせている飼い主さんは、
生肉として食べさせても大丈夫だと検査済みの肉以外は、
生焼け生煮えにならないようきちんと加熱して調理した方がよいでしょう。

生肉を切った包丁やまな板を洗わずに生野菜を切ると、
そこからトキソプラズマが感染することがあります。

切る手順や衛生管理にはくれぐれも注意しなければいけません。

犬は感染しても症状がほとんどでない

さて、そんなトキソプラズマ症ですが、
犬は感染してもほとんど症状がでません。

よほど免疫力の低下している犬か、妊娠犬でもない限り
症状は酷くなりにくく、稀にみられたとしても
一時的な発熱などで済むことが多いようです。

そして犬はトキソプラズマにとって中間宿主であるため、
感染力のあるオーシストを排出することはありません。

しかし、猫が感染した場合には
小腸に寄生してオーシストを糞として排出する
ため、
犬と猫が同居している場合は注意が必要です。

不用意に猫の糞に触れてしまうと飼い主や、
老犬、子犬などにも感染することがある
のです。

そのため、猫のトイレに不用意に犬が近づかないようにするなど、
普段から気をつけていなければいけません。

衛生管理の概念をたたきこむ

糞の始末や、その処理をしたあとの手指の殺菌など
習慣にしてしまえば大変なことではありません。

それを面倒だとおざなりにしていると、一匹が感染症にかかったとたんに
家族全員を巻き込んでしまうことになるでしょう。

清掃や消毒などの衛生管理を厳重にしていると、神経質だと笑う人がいます。
そういう人は感染症の恐ろしさをまるでわかっていません。

感染症が広がってから撲滅するために
消毒を徹底させることは容易ではなく、後から後悔しても遅いのです。


快適なペットとの暮らしと衛生管理は切っても切れない関係です。