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犬の食事もカロリーと糖質の両面から考えよう

この記事の目次

袋を開けてザラっとお皿に盛りつけたとたん、栄養バランスの整った食事が用意できる
――これがドッグフードの良いところですよね。

では、そんな便利なフードが簡単に手に入るにもかかわらず、
わざわざ犬の食事を手作りする理由はなんでしょうか?

もちろん、それは飼い主それぞれに動機があり、理由は一つではないでしょう。

愛犬がアレルギーに苦しんでいるのかもしれません。
添加物の怖さを知ってしまい、市販のドッグフードが信用できないのかもしれません。
単純に愛犬の喜ぶ顔が見たいから、という飼い主さんだっているでしょう。

いずれにしても、共通しているのは
愛犬にいつまでも健康で長生きしてほしいという願いではないでしょうか。

カロリーとGI値

食材を組み合わせるとき、カロリーが気になりませんか?

愛犬の体重が増加傾向ならなおのこと、
低カロリー高タンパクを念頭に置きたくなりますよね。

これは大事なことではありますが、
そこに囚われすぎると落とし穴に落ちることになります。

すなわち、血糖値の罠ですね。
このところ、人間のダイエットにおいて
かなり血糖値のことが取り沙汰されていますから、
ピンときた方も多いのではないでしょうか。

そう、犬の食事においても血糖値を急激に上げてしまう食材は、
カロリーの高い食材より避けた方がいい場合もある
のです。

たとえば、白米1膳(160g)は269calに対し、雑穀1膳(160g)は268calと、
カロリー的にみるとほとんど変わりません。

しかし、その食品が体内で糖に変わり
血糖値が上昇するスピードを計ったGI値で比べてみると、
白米は81に対し雑穀は55で、雑穀は血糖値の上昇が白米に比べて緩やかなんですね。

そもそも、なぜ血糖値が急上昇するとよくないのでしょうか。
それは、血糖値が上昇するとある一定の値まで下げようとして
膵臓からインスリンが分泌されるからです。

このとき、インスリンによって血糖値だけが下がるのであればいいのですが、
同時に脂肪を合成させ、脂肪分解を抑制する働きもあるんですね。

脂肪が作られて、脂肪分解がされにくくなる……。
つまり、肥満への道まっしぐら、というわけです。

このことをふまえて愛犬に食べさせる食事の材料を考えてみると、
なんとなく目からウロコが落ちたりしませんか?

バランスよく食べさせる基本は同じ

低GI食品だけを選ぶべきだ、という意味ではありません。
目指すのは栄養の総合バランスがとれた食事です。

ただし、何をチョイスするのか、という点でカロリーだけにとらわれず、
GI値のことも考慮することが大切
なのではないでしょうか。

たとえば、オヤツに何をあげるか考えたとします。

リンゴはGI値が39、サツマイモはGI値が55。
朝食と夕食には白米を混ぜる予定だから、じゃあオヤツはリンゴにしておこう、
というチョイスなら、無理なくできると思いませんか?

手作り食の食材選びは、あれがいけない、これがいけないと
ガチガチに考えてしまうと必ず行き詰ってしまうものです。

手作り食を長く続けていく秘訣は、いい意味で緩くまとめることなのかもしれません。