日本社会福祉愛犬協会の血統書
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日本社会福祉愛犬協会といわれて、
すぐにその存在を正しく思い浮かべられる人は、
もしかしたらペット業界の人間かもしれません。
この団体は通称KCジャパンもしくはKCと呼ばれるため、
JKC(ジャパンケネルクラブ)と勘違いしている人が多勢います。
そもそもKCJなどと略するところから考えても、
もしかしたらあえて勘違いさせたいのではないか?とうがった見方をしたくなるほど、
子犬を選ぶ際にはまぎらわしいので注意してください。
ただし、この団体の発行する血統書の犬の質が悪い、という意味ではありません。
JKCだと思い込んでいたら違った、ということで起きてしまう不都合がないように、という解釈をしてほしいと思います。
何が不都合かといえば、JKCのドッグショーに参加する場合や、
もしくは子犬を生ませるような場合のことなので、
通常の家庭犬として飼育する分には、何一つ問題になることはありません。
KCJの血統書の信頼性
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JKCの血統書を持つ犬が、KCジャパンの血統書を取得することはとても簡単です。
JKC血統書に記載されている賞歴や、親犬、祖父母犬の持つCHなどの称号も
すべてそのままKCジャパンの血統書に継承した記載がされます。
しかもご丁寧に「JKC CH」というように
「この犬はJKCのチャンピオンを完成させていますよ」と、
他所の称号をちゃっかりと記載しています。
では、その逆はどうでしょうか?
KCジャパンの血統書しか持たない犬に、JKCの血統書を発行することはできません。
つまり、KCジャパンの血統書は
その信頼性において格下であることは、踏まえておくべきでしょう。
ブリーダーがKCJに血統書申請する理由
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ずっとJKCの血統書を発行し続けてきたブリーダーが、
ある時から子犬の血統書申請をKCJに変更することがあります。
その理由にはどんなものがあるでしょうか?
一つには、団体への年会費も含め、
血統書の発行申請料を安くおさえたい場合があります。
悪徳な方法でガンガン儲けるブリーダーばかりが
クローズアップされがちですが、厳しい経済状況の中、
一生懸命奮闘している小規模なブリーダーもたくさんいるのに、
こちらは見過ごされがちです。
さらには、所属する愛犬クラブとの関係に疲れ果てたブリーダーも、
JKCから脱退してKCJに移籍することがままあります。
また、インブリードで子犬を生ませる場合に、
JKCをやめてKCジャパンに鞍替えしているケースも考えられるでしょう。
昔と違い、現在JKCにおいては近親交配についていろいろと厳しい判断がされるため、
明らかなインブリードになる場合には、KCで発行した方が問題視されにくいのです。
こういったインブリードの場合、
よりよい研ぎ澄まされた犬を作出するため、という理由よりも、
アウトブリードで交配相手が探せなかった結果、
手っ取り早く親子でかけてしまえ!という場合が少なからず考えられるでしょう。
これは人気犬種ではまず起こらないことで、
たいがいは頭数の少ない珍しい部類の犬種において見られる現象です。
例えば母犬は所有しているけれど、
血の近くない父犬候補を探せない場合、
または見つけたけれど遠方で交配しに行くための費用がかかり過ぎてしまう、
もしくは高額な交配料を要求されるなど、事情にはいろいろあるでしょう。
何十万円もかけて交配しに行った挙句、
妊娠に成功せず空振りでした、となれば母犬の持ち主にとっては収支が合いません。
それならいっそ親子で…、というような
ブリーディングがおこなわれてしまう現状が、残念ながらあるのです。
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