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犬がやたらと肉球をなめる理由とは?

この記事の目次

ふと見たら、犬が熱心に肉球をなめていることはありませんか?
ペロペロっとなめる程度ではなく、まるでアイスキャンディーでもわたされたみたいに延々となめ続けている……。
これ、あまり良い状況ではないかもしれません。

愛犬がしつこいぐらい肉球をなめていたら、まずはその原因を探してみましょう。

肉球に傷がついた?

わかりやすいところでは、物理的な理由です。

肉球にケガをしている。

犬の肉球と私たちが履いている靴底は何が違うでしょうか。
それは、犬の肉球は体の一部である、という点です。

当たり前のことですが、毎日一緒に散歩をしていると、ついついそのことを忘れてしまいがちに。
もしかしたら、肉球に擦り傷ができているのかもしれません。
あるいはトゲでも刺さっているのでしょうか。
ひょっとしたら、熱いアスファルトで火傷をしたのかもしれません。
反対に、寒さでひび割れを起こしている可能性だってあるでしょう。

いずれにしても、靴を履いている私たちが同じ条件の道を歩いたとしても、気づきにくいことばかり。
まずは、愛犬の肉球に傷らしきものができていないか、しっかりと確認しましょう。

肉球に違和感がある?

痛みを感じているわけではないのに、肉球をなめることもあります。

肉球と肉球、または肉球と爪のあいだに異物がはさまっている。

小石や植物の破片、種などが肉球や爪の間にはさまってしまい、気になっているのかもしれません。
特に長毛犬種の場合、肉球の間に何かがはさまっていても、ぱっと見ではわからないこともありますよね。
肉球と肉球の間に生えている毛を短くカットしておかないと、滑りやすくなる以外にも、このような不具合が起きやすくなります。
伸びてしまっている場合は早急に短くしてあげましょう。

また、爪が折れたり欠けたりしていることが原因で、やたらと足の裏をなめていることも考えられます。
爪の状態を確認し、伸びていたら早めにカットしておきましょう。

ひょっとしたらアレルギー?

物理的な理由の中で、厄介なのはアレルギーが原因の場合です。

肉球の周辺に痒みがある

この場合は、痒みを引き起こしている原因が何であるかをつきとめる必要があります。
アレルゲンは何なのか、アトピーではないのか、カビやダニが原因ではないか、などなど、根本的な原因をつきとめないと根本的な解決につながらないのです。
早めに獣医さんに診察してもらい、原因を探りつつ皮膚の炎症をおさえていかないと、炎症をひろげてしまうかもしれません。

暇だからなめているだけ

ここからは、精神的な理由を考えてみたいと思います。

暇だから肉球をなめている。

そんなバカな……と思うかもしれませんが、実は肉球をなめる原因としては上位にあげられるかもしれません。
仕事で忙しい、家事で忙しい、勉強で忙しい……。
人間にはいろいろな「忙しい理由」がありますが、そのあいだ犬はどうしているのでしょうか?
寝ているか、ぼんやりしているかが多いのではないでしょうか。

そんな暇を持て余した犬は、暇つぶしに肉球をなめることがあります。
だったら好きなだけなめさせてあげよう、などと思うのは大間違い!
なめすぎて肉球や皮膚に炎症が起きてしまい、それが原因で痛みや痒みを感じるようになり、さらに肉球をなめて炎症が広がっていくという、悪循環に陥るからです。

暇が原因で肉球をなめる犬には、暇だと思わせないようにしてあげるしかありません。
適度な散歩、適度な運動、適度な遊び。
それが治療方法です。

ストレスでなめている

ある意味、精神的な理由としてはこれが一番深刻かもしれません。

神経症的な理由から肉球をしつこくなめてしまう

なんらかの理由によって強くストレスを感じている犬は、イライラを解消させるために延々と肉球をなめることがあります。
なにか不快な音が聞こえる、嫌いなニオイがする、飼い主が後からきた子犬ばかりをかまう、飼い主夫婦がケンカばかりしている……。
こういった精神的に追い詰められてしまう状況が、必要以上に肉球をなめたり噛んだりさせてしまうのです。

精神的に追い詰められる状況が、犬の健康に良いわけがありませんよね。
なにが愛犬をこんな苦しめているのか。
その理由を飼い主が真剣に考えないことには、犬の心は蝕まれていく一方かもしれません。