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犬の血液型や輸血について知りたい!

この記事の目次

犬も、病気や怪我で輸血が必要になることがあります。
犬に輸血?じゃあ血液型とかもあるの!?と思われた飼い主さんもいらっしゃるのではないでしょうか。

私たち人間のA、B、O、ABとは違いますが、犬にも血液型があります。
犬の血液型は今のところ世界的にみると13種類確認されていますが(日本では9種類確認)、国際標準としてはおよそ8種類に分類されています。

犬の血液型

犬の血液型はDEA式という分類方法で表され、とにかくものすごくややこしいのが特徴とでも言えばいいのでしょうか。
単純に血液型だけを並べると、DEA1.1、DEA1.2、DEA3、DEA4、DEA5、DEA6、DEA7、DEA8というような具合です。
その他の血液型は確認されている個体数が少ないことから、個体数の多い上記血液型をメインの8種類としているのです。

こんなに血液型の種類が多いなら、自分の愛犬とマッチする輸血用血液を見つけるのは難しいかもしれない、と思うかもしれません。
しかし、人間の場合とは少々事情が違います。
犬は人間と違っていくつかの血液型を並存しているため、ぴったりマッチしなくても輸血できるケースが多く、輸血そのものが難しいわけではありません。

それがわかっただけでも、なんだかちょっと安心ですよね。

自分の愛犬の血液型

今までに愛犬が大怪我をしてしまったり、なんらかの病気が原因で輸血が必要になったことがある飼い主さん以外で、自分の犬の血液型を知っている飼い主さんは、そうはいないのではないでしょうか。
しかし、万が一の事態を考えると、本当は何も問題がなかったとしても、愛犬の血液型は知っていたほうがよいのかもしれません。

犬の血液型は、かかりつけの動物病院が犬専用の血液型判定キットを持っているなら、簡単に判定することができます。
採血方法は人間の場合と同じく静脈からで、血液型の判定も1時間程度でできるでしょうか。

可能であれば、調べておいたほうが後々に「良かった!」と思えるときがくるかもしれません。
もちろん、輸血をする必要がないことが一番なのは間違いありませんが……。

犬の献血

人間の輸血は公的な血液バンクが輸血用の血液を保存していますが、残念ながら犬にはそのような機関はありません。

となると、動物病院ごとに輸血用の血液を用意する必要があります。
しかし、血液は長期保存がきかないため、実際には血液を保存しておくというより、供血犬の存在が重要になってくるのです。

もしもかかりつけの動物病院が供血犬を募集している場合は、健康なワンちゃんの飼い主さんはぜひ協力を考えてみてください。
もしかしたら、自分の愛犬が誰かの大切なワンちゃんの命を救うかもしれませんし、その反対に自分の愛犬がどこかのワンちゃんによって救われるかもしれません。

供血犬になれる条件は意外に厳しい

供血犬になるのは主に健康な大型犬(1~7才)です。
小型犬が供血犬になれないわけではありませんが、採血できる血液量を考えると、やはり体格の大きな犬が適しているのではないでしょうか。

とはいえ、健康な大型犬ならどんな犬でも供血犬になれるのかといえば、これがなかなか難しいところです。
というのも、麻酔をかけずに採血をするため、温厚な犬でなければ難しいというのが現状なんですよね。
200~400mlを採血するのにはおよそ30分前後時間がかかるため、その間じっとしていられる犬でないとダメなんです。
これって、なんとも難しい条件ですよね。

また、犬種によってもドナーに向かい場合があり、大型でも秋田犬は供血犬には向いていません。というのも、秋田犬は血液内のカリウム濃度が他の犬種よりも高いため、供血には適さないのです。
せっかく大型なのに、残念であると同時に、なんとも不思議な話しだと思いませんか?