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レバーを食材に加える前に知っておくべきこと

この記事の目次

手作りで犬のご飯を作っていると、食材選びに迷うことがあります。
特にタンパク質のための食材は、できる限り栄養価の高いものを選びたいものです。

そこから考えるとレバーはとても良い食材に思えるのですが、
デイリーなメニューに加える前に知っておくべきことがあるのをご存知ですか?

レバーに含まれる栄養

レバーは良質なタンパク質はもちろんのこと、
鉄、銅、ビタミンA、B1、B2、B6、B12、ナイアシン、
葉酸など
を含む、まさに栄養の宝庫です。

レバーの良質なタンパク質は
弱ってしまった肝臓の細胞を再生してくれるだけでなく、
鉄や銅、ビタミンB12、葉酸などは造血に欠かせないため、
トータル的に体を元気にしてくれる栄養素が詰まっているのです。

これほど万能にみえるレバーではありますが、
だからと言って安易に食材に加えることはおすすめできません。

ビタミンAが過剰になると…

レバーにはビタミンAが豊富に含まれています。

ビタミンAは目の健康、胃腸や気管支など粘膜の保護だけでなく、
皮膚や骨のためには欠かせない栄養素です。

さらには活性酸素を押さえて免疫を高めるなど、
健康な体を維持するためには欠かせません。

しかしビタミンAは脂溶性のため、
過剰摂取すると体内に蓄積されていきます。


水溶性のビタミンのように過剰摂取した分が
尿などとともに体外へ排出されない分、影響が懸念される
のです。

具体的にはレチノール過剰症による食欲不振、元気消失などの他、
カルシウム減少による関節の痛みや腫れなど、骨に影響を与えることもあります。

では、レバーは食材として加えたら危険なのでは!?
と思われるかもしれませんが、そうではありません。

実際のところでは、毎日キロ単位でレバーを食べさせない限り、
ビタミンAが過剰になることはまずありえない
でしょう。

しかし、レバーにはもう一つ懸念材料があるのです。

肝臓とは解毒のための臓器

レバーとはどこの部位だかご存知ですか?
そう、肝臓ですね。

そして肝臓の役割の一つに「解毒」があります。
つまり、食材として選んだレバーの家畜が生きていた頃は、
その体の解毒を担っていた臓器なのです。

もしもその家畜が食べていた飼料に
抗生物質・抗菌剤・ホルモン剤などの薬剤が混ぜられていた場合、
そのレバーには解毒作用でその成分が蓄積されていた可能性があるのです。

となると、まったくそういった心配のないレバーというのは、
かなり安全に配慮された家畜のものである必要があり、
そういった健康そのもののレバーは
なかなか市販品として出回ることがありません。

レバー刺しとして食べられるものであれば心配はありませんが、
それらが近所のスーパーで手に入るかといえば、まず無理でしょう。

こういった懸念も含め、レバーは栄養豊富で素晴らしい食材ではありますが、
毎日のレギュラー食材にするには心配事が多すぎる
と言わざるをえません。

そこから考えると、レバーは時々登場する食材、
という位置づけが一番無難
なのかもしれません。