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断耳に失敗した犬はあまりにも悲惨

この記事の目次

ドーベルマンやボクサー、グレートデンなどのピンとカッコよく立ち上がった耳が、
断耳という整形手術によって作られたものであることを知っていますか?

かつての犬達がどのような理由で断耳したのかは別にして、
現代における犬達の断耳は100%見た目を重視した結果です。

当然のように断耳は残酷だから禁止するべきだという声があがり、
すでに法律で断耳を禁止している国もあります。
日本ではいまのことろ、法律で規制されてはいませんが…。

断耳は確かに人間の手前勝手な都合による行為であり、
犬にとっては痛い思いをさせられるわけですが、きちんと成功した子はまだマシです。

一番可哀想なのは、断耳手術に失敗した子ではないでしょうか?

1日や2日で完成するものではない

断耳は犬の耳殻(じかく)を切り取る手術です。
当然のことながらペーパークラフトのように簡単ではありません。

全身麻酔をかけて手術をするわけですから、術後は麻酔がきれれば痛みますし、
感染症などの危険性もあるため、傷がしっかりと治るまでのケアは欠かせないのです。

しかも、傷が治ったら即終了ではありません。
その後数ヶ月にわたって耳を固定することで、
ようやくピンと立った状態を保てるようになるのですから、
断耳手術をした犬はかなり長い期間耳に固定具をつけられることになるのです。

失敗したらどうなるのか

痛い思いをしたのですから、
せめて美しく格好良く耳が立つならまだ救いがあります。
しかし、断耳が美容整形手術である以上、100%成功するとは限りません。

断耳手術はやりなおしがきくものではありませんから、
切り取った直後に「こんなに短くするつもりはなかった!」
と飼い主がクレームをつけるケースもあれば、
左右の耳が均等に切り取られておらず、アンバランスになってしまうこともあります。

また、傷口から感染症を起こし、耳かくがまるまったような形状でくっついてしまったり、
フチが波打ってゴワゴワになることだってある
のです。

そもそも見た目重視で犬の耳を切ることを望んだ飼い主が、
断耳失敗で酷い有様になった犬をきちんと大切にしてくれるものなのでしょうか。

他人任せの断耳はろくなことにならない

断耳手術のあと、耳がピンと立つまで固定具をつけることは前述しましたが、
一度つけたらあとは数ヶ月待つだけ、などという手軽なものでもありません。

常にきちんと固定されているように頻繁に付け直さなければいけませんし、
そのたびに犬の耳の毛をそったり消毒をしたり
と、かなり手間隙のかかることなのです。

自分が何かを体にずっと装着していなければいけないことを想像してみてください。
鬱陶しさでストレスに感じると思いませんか?
それは犬だって同じことです。

その挙句に耳がピンと立たなかったら、
犬は散々な目にあわされただけで終わってしまい、報われませんよね。

もしも断耳犬種を飼いたいと思い、しかも断耳させようと考えているなら、
実際にどういうことが手術で行われ、その後のケアを失敗するとどうなるのかを
きちんと自分の目で見てから判断してほしい
ものです。

そこから目をそらして「断耳済みの犬を売ってください」
という飼い主に断耳犬を育てる資格はありません。