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動物性タンパク質と植物性タンパク質は同列に扱ってもいい?

この記事の目次

手作りで犬のご飯を作る時、メインに考えるのは
タンパク質を摂取するための食材
です。

タンパク質といえば最初に思い浮かぶのは
おそらく牛肉、豚肉、鶏肉などの肉類ではないでしょうか。

それから、なども良質のタンパク質が摂取できますよね。
牛乳やヨーグルトなどの乳製品や卵もタンパク質が含まれているな……、
などと考えているうちに思い当たりませんか?

上記はすべて動物性タンパク質であり、
小麦や大豆なら植物性のタンパク質が含まれているな……、と。

では小麦や大豆を手作り食に含めるとしたら、
これらはタンパク質に含めてもいいものでしょうか、
それともやはり炭水化物と考えるべきでしょうか?

同じタンパク質でも性質が違う

食物に含まれるタンパク質を摂取すると、
消化によってアミノ酸に分解され、
そこからまた体内で必要に応じて各種タンパク質が作られていきます。

タンパク質を構成するアミノ酸は20種類ほどあり、
犬にとって体内で合成できるのはそのうちの10種類。

つまり残りの約10種類は体内で合成することができないため、
食物から摂取しなければいけません。

これがいわゆる必須アミノ酸と呼ばれるものです。

そして、動物性タンパク質と植物性タンパク質の違いは
この必須アミノ酸のバランスにあり、
動物性タンパク質は植物性タンパク質に比べて
必須アミノ酸をバランスよく含んでいる
のです。

つまり、必須アミノ酸を摂取するためには、
動物性タンパク質の方が確実に効率が良い
わけですね。

小麦や大豆の位置づけ

そこから考えると、
いくら植物性タンパク質を含んでいるとはいえ、小麦や大豆などは
やはり炭水化物と考えて手作り食には加えるべきではないのでしょうか。


アミノ酸の量はもちろんのこと、
小麦や大豆をタンパク質として換算してしまうと必然的にその量が多くなり、
穀類の割合が増えることになります。

犬は元来が肉食獣よりの雑食動物ですから、
内臓そのものが穀物の消化を基本的に得意としていません。


それなのに、あえて穀類を増やすことは犬の体にとっては
ほとんどメリットがないばかりか、
消化不良やアレルギーなど別の問題を引き起こす恐れさえある
のです。

これは、手作り食の食材の話しとしてだけでなく、
ドッグフードの原材料としても同じことが言えるのです。

品質の悪いドッグフードは、穀物に含まれるタンパク質まで換算して
強引にタンパク質の含有量を水増ししていますから、注意しなければいけません。

もちろん、単純な数値の話しとしてだけであれば
ウソではないと言い逃れをすることはできるでしょう。

しかし、犬の体にとってプラスに働かない数字は、
無意味としか言いようがありません。