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リッジ(逆毛)のある犬

この記事の目次

リッジという言葉を聞いたことがありますか?
犬の種類に詳しい人だと、おそらく最初に思い浮かぶのは
ローデシアン・リッジバッグではないでしょうか。

リッジというのは被毛の中で隆起して逆毛になっている部分のことです。
ローデシアン・リッジバッグという犬種はその名の通り、
背中にリッジがあるためこの名前がつけられています。

ツムジ?リッジ?

ローデシアン・リッジバッグの場合は全身が短毛でおおわれていますが、
まるで背骨の位置を示すようにそこだけ逆毛が生えています。

ライオンのようなたてがみと呼ぶには毛が短く、ビロード生地の目にさからって
模様を浮き立たせてあるようなイメージでリッジが入っています。

このリッジですが、実は他の犬種でも体の一部に現れることは珍しくありません。
ただし、ローデシアン・リッジバッグのように長いライン状に現われるというより、
強いツムジのようにごく部分的にでることが多いでしょうか。

そのため、そのままそれをツムジと呼ぶこともあり、
リッジとツムジの違いというのはさほど明確にはなっていません。

変な位置のリッジ

リッジは短毛の犬種の方が明らかにわかりやすいですが、
長毛であっても目立つ場合があります。


トイプードルのように被毛がモコモコとカールする毛質だとわかりにくいですが、
ミニチュアダックスフンドなどはロングコートであっても顔の毛は伸びないため、
顔や頭部にリッジがあると目立つことがあります。

目立つといってもしょせんは毛流れの話しですから、
醜く見えるだとか、異常な外見になるわけではありません。

ただ、ドッグショーの関係者の場合は顔面にあるリッジをきらいますので、
生まれた子犬の顔面にリッジがあるとまずショードッグにはしないでしょう。

リッジのある子犬はお買い得

たまたま顔面や頭部の目立つところに逆毛が生えているというだけで、
当然のことながら健康面にはまったく何の影響もありません。

しかし、おそらく価格的にはリッジのない犬に比べると多少安くなる傾向がありますから、
ある意味こういう子犬はとてもお買い得です。

例えばショードッグ犬舎出身の子犬の場合、両親ともに良血統の犬が選ばれ、
骨格の形成や被毛も申し分のないクオリティーを誇って生まれてきたとします。
しかし、たまたま顔面に逆毛が生えていたら。

犬舎に残す確率はかなり低くなり、いわゆる販売にまわす子犬となるでしょう。
子犬の頃はリッジがやけに目立つのは、隆起した毛の影ができるからであり、
これは成長とともにまず目立たなくなります。

伸びていないようでも顔の毛は伸びますし、成長とともに毛が密になることもあり、
結果的にリッジが周囲の毛から浮かなくなるからなのでしょう。

むしろ、リッジが可愛いアクセントになり、
他の子とは違うこの部分をチャームポイントにあげる飼い主さんは多いものです。

時々、子犬を買い求めたい人の中にはリッジを
欠点のようにとらえている場合がありますが、
ドッグショーで世界の頂点を極める野望でも持っていないかぎり、
リッジはまったく気にする必要のない、単なる毛流れの一部でしかありません。