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メス犬の発情・生理と避妊手術について

この記事の目次

初めて飼う犬がメスだった場合、
発情と生理の問題を無視することはできません。

もちろん、飼う前から
避妊手術を受けさせようと考えている人もいるでしょう。
しかし、初めて犬を飼う場合は判断に迷うのではないでしょうか。

とりあえず、どうするかは大きくなってから考えようと
結論を先送りにする飼い主も多いのです。

初潮の時期は意外なほど早い

まだまだ先のことだから――。
そう思って油断していると、
発情は意外なほど早い時期にやってくるものです。

特に小型犬種などは、まだとうてい成犬とは言えないような時期に
発情を迎えることも珍しくないため、飼い主をあわてさせることがある
のです。

もちろん個体差があるため、
すべての犬が一律同じような時期に発情がくるわけではありません。

しかし、おおむね小型犬の方が初潮の時期は早く、
大型犬の方が遅くなる傾向にある
ようです。

平均的にならすと生後8ヶ月~10ヶ月ぐらいの頃が多いですが、
早い子の場合は生後4~5ヶ月ぐらいで最初の生理を迎えてしまう子もいます。

さすがにこんな幼い時期に出血があると、
生理だとは思わずに病気と勘違いしても不思議はありません。
あわてて獣医さんに駆け込み、その結果初潮であることを知って
驚く飼い主さんも多いのです。

考えてみれば、人間も初潮の時期は10歳~15歳ぐらいと言われていますが、
それより早く迎える人もいますから、犬にも同じことが起こっても不思議はありません。

極端に早い、極端に遅いということも充分にありえることですから、
メス犬を飼う場合はいつその日が来ても動揺しないように、ある程度覚悟をしておきましょう。

避妊手術は早いほどメリットが多い

犬の生理は、私たち人間以上にホルモンの影響を強く受けます。

そのため発情を迎えるたびに乳房が膨らみ、
陰部はぎょっとするほど大きくなりますから、
初めて見るとギョッとしてしまうかもしれません。

そして見た目にそれほど変化が起こるということは、
それだけ強くホルモンの影響を受けているわけです。

この変化はもちろん体の外側の目に見える部分だけではなく、
卵巣や子宮などすべて女性器官が影響を受けているのです。

その結果、発情(生理)を繰り返してホルモンの影響を強く受けるたびに、
女性器官特有の病気にかかる確率が高まっていきます。


乳腺炎子宮蓄膿症などは、
避妊手術をしていないメス犬にとっては珍しい病気ではありません。
もちろん、早期に発見すればきちんと治療することはできます。

しかし、かからずに一生涯を過ごせるとしたら、
それに越したことはないと思いませんか?

そのため、将来的に子犬を生ませる予定がないのであれば、
避妊手術という選択は病気を防ぐ意味でもとても有効と言える
のです。

5歳までに子犬を生ませる機会がなかったら
避妊手術をすればいい、と考える飼い主さんもいます。
それが悪いとは言いません。

しかし、その4~5年の間に繰り返してきたおそらくは10回以上の発情が、
病気にかかる確率を年々高めてきているという事実を、なかったことにはできないのです。