MENU

ただ食べさせるなんてもったいない!歯磨きガムを使いこなそう

この記事の目次

犬の歯磨きガムといえば、たいていは犬用のおやつコーナーに並んでいます。
だからなのでしょうか。
普通の犬のオヤツと同じ感覚で歯磨きガムを与えてしまう飼い主さんが少なくありません。

しかし、歯磨きガムはおやつ感覚で与えても、肝心の歯磨き効果をあげることはできないんですよね。
これって、とてももったいない話しです。

では、どのような与え方をすれば、歯磨きガムの効果を最大限に引き出すことができるのでしょうか。

硬すぎるガムは危険!選ぶのは歯が埋まる弾力性のあるタイプ

硬いガムを噛ませたほうが、歯の汚れが落ちる……、というのは大間違い。
むしろ歯の表面に傷をつけてしまったり、場合によっては歯の欠けや割れの原因になってしまうなど、硬すぎるガムには危険がいっぱいです。
これはもちろん、犬のおやつのアキレス腱などであっても同じことが言えるんですよね。

こういったことがかなり浸透してきたからでしょうか。
最近の歯磨きガムには硬すぎるものは減り、ソフトなタイプが増えたのは良い傾向です。

というわけで、歯磨きガムの効果を発揮させるためにも、まずは飼い主のイメージを変えることが必須。
硬いガムで歯の汚れを削りとるのではありません。
柔らかいガムに歯が埋まるような状態を作り出し、ブラッシングをするような感覚で歯の汚れをこすり落とすのです。

そのためにも、選ぶ歯磨きガムは柔らかくて弾力性のあるタイプの一択。
噛みしめたときにしっかりと歯が埋まる硬さのガムを選びましょう。

柔らかい歯磨きガムをオヤツ感覚で与えるのはNG

柔らかい歯磨きガムを与えても、ほぼ丸飲みに近い状態で、あっという間に食べてしまうから歯磨き効果はない!
そんな不満の声を聞くことがあります。

しかし、それはガムが悪いわけではありません。
そもそもの与え方が間違えているからなんです。

柔らかい歯磨きガムは、飼い主がしっかり握りながら犬に噛ませてこそ、歯磨き効果が発揮されるもの
具体的には、犬の口の横から差し入れるようにして、奥歯で噛ませる必要があります。

犬の口の中をのぞいてみると、かなり奥のほうの歯が特に汚れているはず。
それもそのはずで、犬歯より奥にある歯は食べ物を引き裂いたり噛みちぎるときに使う歯だからです。
しかも、近くに唾液腺があって唾液中のカルシウムが沈着しやすいことと、山脈のような歯の形状からどうしても汚れがつきやすいんですね。
この歯で噛ませるようなイメージで、口角に近い位置から差し込んでガムを噛ませることが重要なポイントです。

噛ませる際は、犬があっという間に飲み込んでしまわないように、片方の手でガムをしっかりと握って横から差し入れつつ、もう片方の手は犬の後頭部をホールドしておきます。
それにより、あっさりとガムを奪われてしまうことを避けやすくなるんですね。

とにかく、出来る限り時間をかけてガムを奥歯で噛ませるようにしましょう。

ガムを噛ませるのは左右の両方で

口の横からガムを噛ませるときは、最後まで手で持ったまま噛ませたほうが長持ちします。
そして右なら右、左なら左といったように同じ方向からだけ噛ませても、片方の奥歯しか磨けません。
しっかりと左右両方から噛ませるようにしましょう。

最初は慣れないとすぐにガムを食べられてしまうかもしれませんが、しっかりと横から差し入れて、なおかつ頭部をホールドできるようになると、だんだんと1本のガムで噛む回数が増えていくはずです。
適量の範囲内で出切るだけ多く噛ませることを目標にしましょう。

ただし、がんばりすぎて指を噛まれないように気をつけてください。
すぐに飲み込んでしまいたいのになかなか飲み込めない状況を作り出しているため、犬も必死になってがっついてくるからです。

歯磨きガムは口腔ケアの補助的な役割

歯磨きガムを食べさせてさえいれば、それ以外の口腔ケアをしなくてもいい、というわけではありません。
歯磨きガムはあくまでも補助的な役割。

たとえば、歯磨きはしているものの、毎日までは手がまわらない。
こんな場合は歯磨きをしない日に、歯磨きガムを噛ませてあげるとよいのではないでしょうか。
また、夜中に歯周病が進行するのを防ぐ目的で、寝る前に歯磨き効果の高いガムを噛ませるという使い方も、歯磨きガムの効果を引き出しやすくなります。

ただし、気をつけなければいけないのは歯磨きガムのカロリー。
カロリーに配慮した製品も多いですが、あくまでも低カロリーであってカロリーゼロというわけではありません。
1日の適量を守るのはもちろんのこと、愛犬の体型の変化に気を配りつつ、歯磨きガムを噛ませてあげましょう。

当然のことながら、特定の食べ物にアレルギーがある犬に噛ませる場合は、歯磨きガムの原材料を事前に確認しておくことも大切です。