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食事の介護で、あると便利な道具

この記事の目次

現在、犬の寿命は飛躍的に延び続けています。
愛犬が長生きをすること自体は嬉しい限りですが、長生きをするからこそ生じる問題があるとしたら、それはやはり介護の問題ではないでしょうか。

犬の介護は人間の介護に比べたら簡単、などと安易なことを言う人がいます。
しかし、決してそんな生易しいものではありません。
犬の介護は想像した以上に大変なものがあり、飼い主さんの中には疲弊しきってしまう人がいるのもまた事実です。

しかし、だからと言って「犬の介護」=「辛い未来が待っている」なんて考えたくありません。
だからこそ、何かちょっとした工夫で少しでも老犬介護が楽になるとしたら、試してみる価値があると思いませんか?

寝たきりになった犬の食事介護であると便利なもの

自力では思うように動くことができなくなった犬にとって、必要な介護といえば……。

  • 食事の介護
  • 排泄の介護
  • 歩行時の介護

大きく分けると上記の3つではないでしょうか。

もちろんシャンプーをしたり、被毛をきれいにしたりと、その他にもいろいろあります。
しかし、やはり食事の介護は柱の一つ。
食事は体を維持するために必要不可欠であるのと同時に、動きがままならなくなってしまった犬にとっては「お楽しみの時間」でもあるからです。

多くの場合、年老いて介護が必要になったとしても、犬は食いしん坊のまま。
だからこそ、食事の介護をしやすくするためのツールは、思った以上に飼い主さんを楽にしてくれるものなんです。

そんな食事の場面であると便利な道具といえば……。

シリコン製のスプーン

犬に食事を食べさせるときに使います。
いわゆるカレースプーンのようなステンレス製のスプーンでも食べさせることはできますが、まだ咀嚼をすることができる場合、一口ごとにスプーンを噛んでしまうため、歯にダメージを与えてしまうことがあります。
また、金属を噛むカチャカチャという音は、聞いていて楽しい気分になるものではありません。

その点シリコン製のスプーンは口あたりが優しいのはもちろんのこと、耐久性が高く、さらには煮沸消毒もできるなど、衛生面でも優れているため使いがっては抜群です。

最近では犬の介護専用のシリコン製スプーンもあり、先端が平らになっているため、お粥状のご飯でもお皿から最後の一口まですくいやすく作られているので非情に便利です。

給水用シリンジ

注射器に似ていますが、もちろん注射針はついていません。
流動食を流し込む際に使われるシリンジと大きく違っている点は、犬の口に差し込むことができる細いノズルがついているところでしょうか。
さらにはノズルの先端に角度がつけられているため、寝たきりになった状態の犬の口にも差し込みやすい作りになっています。

流動食用のシリンジでもお水を飲ませることはできますが、この絶妙なノズルの曲がり具合が非情に便利。
値段も高いものではありませんので、流動食とお水用を使い分けするとしても、経済的な負担にはなりません。

液体にトロミをつけるための補助食品

老犬は飲み込む力が衰えてしまうため、お水など液体を飲ませたときにむせやすくなります
特に寝たきりになった犬の飲み込む力はかなり弱くなっているため、給水に限らず食事においても水分には全般的にトロミをつけてあげたほうが安全です。
トロミがあると口中にとどまる時間も長くなり、流動食なども食べやすくなるのはもちろんのこと、おいしそうな食事のニオイを長く感じていられるため、老犬の食欲をわかせるためにも一役買ってくれるかもしれません。

トロミをつけるための補助食品は、人間用のものを代用して大丈夫です。
主成分はデキストリンなのですが、これは整腸作用とともに便を柔らかくし、なおかつ便のかさを増してくれる作用があるので排便がしやすくなる利点があります。

もちろん、デキストリンは犬が食べても大丈夫な成分です。

なくてもいいけれど、あるととても便利なグッズを活用しよう

犬の介護を続けていると、疲労からちょっとしたことにイライラしてしまうことがあります。
犬は、飼い主の気持ちに驚くほど敏感な生き物。
飼い主が疲れきっていると、間違いなく犬にはその気持ちが伝わってしまいます。

前述した便利グッズは、どれもなくてもどうにかなる物ばかり。
しかし、あるとちょっとした手間が省け、それだけで飼い主さんの気持ちがぐっと楽になるのは間違いありません。