アフガンハウンドを頭の悪い犬だと侮るのは大間違い
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アフガンハウンドという犬種は、実に様々な誤解をうけています。
だからと言って「飼いやすい犬ですから犬初心者でもOKですよ」
などと言うつもりはありません。
しかしきちんとした性質を知ったうえで、
飼う飼わないは別にしても評価がされるべきではないでしょうか。
アフガンはアホガンって本当?
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犬の知能テストにおいて、アフガンハウンドは不名誉なことに
ワーストワンを獲得してしまいました。
その部分だけをとって「うちはトイプードルだから知能テスト2位の賢い犬だけど、
アフガンハウンドって頭が悪いから飼うのが大変なんでしょう?」
などと言う人がザラザラといることに驚かされます。
それこそ、自分の無知ぶりをさらけだしているようなものですから、
そんな間違ったことを口にするのはやめておいた方がいいでしょう。
犬の知能テストというのは、
「どれだけ人の言うことを聞くか」ということに主眼が置かれています。
つまり、人の言うことを基本的に聞く気のない犬にとっては、
良い結果がでるはずがないのです。
そういう視点で考えてみると、
アフガンハウンドは猟師の命令に従って動いていたのではなく、
自分たちで考えて獲物を追い詰めるタイプの猟犬でした。
それゆえ、犬の知能テストで試されるようなコマンドを
アフガンハウンドが好むはずがないのです。
すべての犬種が喜んで人間に従うと思ったら大間違いです。
人は犬を思い通りに作り変えようとしますがその傲慢さを忘れないためにも、
アフガンハウンドのように古来からの気質を失くしていない犬は
貴重な存在なのかもしれません。
アフガンハウンドはよく見て走る犬
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視覚にほとんど頼らない犬種がいる一方で、
アフガンハウンドはサイトハウンドといって視覚の優れた犬です。
また狩猟のために長い距離を走りきるタフさも兼ね備えていますから、
油断してノーリードなどにしてしまうと、
遠くの獲物(アフガンがそう判断したもの)を見つけるなり
一直線に走り出してしまうことがあります。
事故を引き起こさないためにも、
アフガンハウンドを外に連れ出したら絶対に油断してはいけません。
ずっとおとなしくしていたはずが、
何かの拍子にターゲットをロックオンした途端、
本来の身体能力が全開になる犬なのです。
姿の美しさはため息がでるほど
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アフガンハウンドの魅力といえば、
やはりその美しい容姿ではないでしょうか。
単にロングコートが美しいだけではなく、
野生的な面立ちと貴族的なたたずまいが調和する、
類稀なる美貌を誇る犬なのです。
美しい被毛を保つためには定期的なメンテナンスが必要ですし、
耳や頭部まわりを清潔にしておくためにはスヌードが欠かせません。
もちろん室内飼育が基本となりますから、
アフガンハウンドは犬の手入れをすることがごく当たり前の日常だと思える、
本当の犬好きでなければ手に負えない犬種だと認識したうえで選ぶべきです。
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