同じイタグレでも大違い

イタリアングレイハウンド――。
ドッグレースを駆け抜ける大型犬のグレイハウンドを、そのまま小さくしたようなフォルムの犬です。
実際にはグレイハウンドよりイタリアングレイハウンドのほうが歴史は古く、スタンダードプードルを小型化してトイプードルが作出された、というような小型化の歴史はないのですが……。
まあ、それはともかくとして。
イタリアングレイハウンドは、大型犬のグレイハウンド同様に、素晴らしい身体能力を誇る犬種です。
散歩が嫌い、運動が嫌い

ところが、です。
我が家のイタさんは運動も散歩も全然好きではありません。
散歩に連れ出すと、誰よりも早く家に帰りたがります。
美しく走るフォルムが見たくてドッグランなどで走らせようとしても、自分からは絶対に走ろうとはしません。
なんとか走らせたくてフィールドの端から呼んでも、最初の1回ぐらいは走りますが、それ以降はダラダラ歩いてくると、さっさとベンチのほうに行って休んでしまいます。
ちなみに、毎年の健康診断でも、なにも引っかかったことはない健康優良児のはずなんですが……。
せっかく外へ連れ出しても、風が強い日には車から降りようともしません。
それでも、ひとたび走り出せば見惚れるぐらいに美しいのは確かなんです。
なんでしょうか、この宝の持ち腐れ感は。
そして、たいして走りもしないのに、太腿にはプリっと良い筋肉がついています。
まさしく、カエル足の持ち主なんですよね。
マッチョなイタグレに遭遇!

イタグレのブリーダーさんや、イタグレを飼っている知り合いに聞いてみたところ、だいたいどこのイタグレも、ほぼモノグサ系に分類されるようです。
食べ物があるときだけピョンピョン跳ねて、それ以外の時間はゴロゴロしているかグーグー寝ているかのどれか。
大型犬のグレイハウンドも世界最速のカウチポテトという別名がついているぐらいです。
あの手の犬は、みんなそうなのかもしれません。
ところが先日、びっくりするようなイタグレに出会いました。
自転車で犬を散歩させている人とすれ違ったのですが、連れているのはイタリアングレイハウンドのはずなのに、すぐにはわかりませんでした。
なぜなら、びっくりするぐらい全身マッチョだったからです。
思わず信号待ちをしている飼い主さんに話しかけてしまいました。
いわく、大喜びで走りたがるので自転車でしょっちゅう走らせていたら、どんどん筋肉質になっていったのだとか。
確かに顔は我が家のイタさんと同じく、とがった口吻とローズイヤー、そして目形もそっくり。
しかし、体がムキムキ過ぎて、はっきり言えば首から上と下のバランスが全然とれていません。
飼い主さんも、「気がついたら不気味なフォルムになっていたんですよねぇ」と言って苦笑いをされていました。
イタグレはモノグサでも筋肉質の犬。
それが毎日鍛えているのだから、ボディービルダーみたいな体型になっても不思議はないのかもしれません。
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