MENU

犬アレルギーでも犬を飼いたい!方法はある?

この記事の目次

私は花粉症で毎年散々な目にあいますが、幸いなことに犬アレルギーではありません。
もしも重度の犬アレルギーがあったらと考えるだけで、なんだか空恐ろしくなります。
犬が近くにいない生活は、もはや想像することもできません。

しかし、世の中には犬が大好きなのにも関わらず、犬アレルギーがあるせいで犬と暮らせない人がいることも、また事実です。

犬アレルギーの症状とは

犬は咬みつくから嫌い!――というような、精神的な問題ではありません。
犬アレルギーとは犬の被毛や唾液などがアレルゲンとなり、過剰な免疫反応によってアレルギー症状を引き起こした状態のことです。

具体的な症状としては、目のかゆみや充血、鼻水、咳、くしゃみ、湿疹、蕁麻疹など。
さらに重症になると吐き気や下痢、さらには呼吸困難といった看過できない症状がみられることも。

また、もともと喘息の持病がある場合、犬を飼ったことで症状が悪化することもあります。

犬アレルギーの原因とは?

犬アレルギーの原因は抜け毛だ!
まことしやかに言われることではありますが、正しいようでいて正しくありません。

現在、犬の体内で産出される犬アレルギーを引き起こすと考えられている物質は全部で7種類。
その中で最も産出される物質である「Can f1」は犬の被毛はもちろんのこと、フケや唾液中にもたくさん存在しているんですね。
つまり、犬の抜け毛が犬アレルギーの原因だと思い込み、抜け毛の少ない犬種――たとえばプードルやシュナウザー、さらにはヘアレスのチャイニーズクレステッドドッグを飼ったとしても、アレルゲンを完全に排除することはできないのです。

一時期、欧米では犬アレルギーの心配がない犬として柴犬が人気になったこともありますが、結論からいえば「違う」ということになるでしょうか。

ちなみに、同じ動物アレルギーでも犬と猫とではアレルゲンとなる物質に違いがあります。
つまり、犬は飼えるけど猫はダメ、反対に犬はダメだけど猫は飼える、ということは充分にありえることなんです。

自分が犬アレルギーか否かを知るには?

犬を飼いたいけれど犬アレルギーかもしれない。
犬を飼い始めたら体に不調がでるようになった気がする。

こんな場合は、自分が、もしくは家族が犬アレルギーであるかどうかを確かめる必要があります。
検査の方法は大きく分けて2つ。

プリックテスト

皮膚に小さな傷をつけ、そこにアレルゲンを垂らして反応を確かめる方法。
20分前後放置したのちに、皮膚の赤みや腫れ、痒みなどが生じるかを確認します。

RAST(ラスト)テスト

少量の血液を採血し、血液中に「IgE抗体(免疫グロブリンE)」がどの程度あるのかを検査する方法です。
「IgE抗体」とは、アレルゲンが体内に入った際につくられる抗体のこと。
つまり、この「IgE抗体」のレベルがどの程度なのかを測定することにより、アレルギーの症状を引き起こすかどうかがわかるわけですね。

「IgE抗体」が多ければ多いほどアレルギーの症状が引き起こされる可能性が高いと判断されるわけですが、不思議なことに抗体の数値とアレルギーが引き起こされた場合の強さは必ずしも一致しないのだとか。
つくづく、私たちの体が備えている免疫反応とは不可解なものです。

犬アレルギーでも犬と暮らしたい!その方法は?

自分が犬アレルギーだと判明しても、それでも犬と暮らしたい人はいることでしょう。
現に、私が犬アレルギーだと診断されたら、なんとかして犬と暮らせる環境を整えようとするはずです。
重度のアレルギー症状が出る場合は別にして、もしも軽度であれば、以下のような方法は試す価値があるのではないでしょうか。

  • 室内で、犬がいてもいい空間と犬がいてはいけない空間をきっちり分ける。
  • こまめに掃除と換気をする。
  • 空気清浄機をフル稼働させる。
  • 週に2回は犬をシャンプーし、さらには毎日のブラッシングも欠かさない。
  • 犬を触ったあとは必ず手を洗う。
  • なめられた箇所はすぐに洗う。

こういったこまめな努力をすることにより、犬アレルギーがあっても犬と暮らせる可能性はあります。
もちろん、症状が重症化していく場合は、残念ながらあきらめることも視野に入れなければならないでしょう。

いずれにしろ――。
楽しいドッグライフは犬と人間の双方が快適に暮らせてこそ成り立つものであることは間違いありません。
犬アレルギーがあるから犬と暮らせなかったとしても、あなたの犬好きな気持ちが否定されたわけではないのです。