シャンプーをすぐに洗い流すと薬効が行き渡らない
![](images/dog/c01-03-003.jpg)
毎回トリミングサロンでシャンプーしてもらっているから、
自宅で洗ったことはありません、というセレブは別として――。
多くの飼い主さんが自宅で愛犬をシャンプーしていることでしょう。
犬によってはお風呂が大好きな子もいますが、
どちらかというと少数派かもしれません。
多くのワンちゃんはシャンプーされることを苦手とし、
中には「お風呂」と聞いただけで必死に逃げ出そうとする子もいるぐらいです。
シャンプーは是か非か?
![](images/dog/c01-03-003-1.jpg)
犬が野生で生きていたらシャンプーで洗うことなどありえないのだから
犬を洗うべきではない!という少々乱暴な論調を見かけることがあります。
しかし、現代日本において犬は野生として生きていません。
人間社会の中で快適に暮らしていくことを考えたら、
やはり必要に応じてシャンプーで洗うべきではないでしょうか。
犬の体臭を軽減させるだけではなく、
過剰になった皮脂を取り除くことで皮膚病を防ぐこともできますし、
ノミやダニから体を守ることにもなるでしょう。
シャンプーはかなり犬を疲労させる
![](images/dog/c01-03-003-2.jpg)
しかし、だからと言って
闇雲に洗えばいいかといえば、そういうものではありません。
シャンプーで全身を洗われるという行為は
かなり犬を疲労させることでもあるからです。
そのため、当然シャンプーをするのは体調の良い時でなくてはいけませんし、
シニアの場合にはより注意が必要です。
また、お風呂場にこもってからの時間をかけすぎないためにも、
事前にしっかりとブラッシングをして
無駄毛や汚れを取り除いておくなどしておいた方がよいでしょう。
短時間で済ませる、の意味を間違わない
![](images/dog/c01-03-003-3.jpg)
犬をお風呂に入れる時は、
ダラダラと長時間になることは避けるべきです。
しかしそこを取り違えて、シャンプーをつけて泡立てたら
すぐに洗い流してしまう人がいますが、これでは効果があがりません。
イタリアングレイハウンドのような短毛犬ならいざしらず、
ダブルコートの犬種などの場合は、
しっかりと毛を湿らせてからシャンプーを泡立てても、
毛の根元や皮膚にまでシャンプーが行き渡るまでには時間がかかるのです。
せっかくノミ・ダニ駆除のためにシャンプーをしたとしても、
薬効が皮膚に届く前に洗い流してしまったのでは意味がありません。
全身に泡が行き渡り、しっかり揉みこむようにして洗ったら、
その後5分以上洗い流さずにおいた方がよいでしょう。
この作業を効率良くおこなうためにも、事前のブラッシングが重要になるわけです。
しっかりと乾かす
![](images/dog/c01-03-003-4.jpg)
せっかくシャンプーをしても、きちんと乾かさなければ
地肌はいつまでも湿ったままで蒸れてしまいます。
これでは雑菌などの温床になってしまいますから、
きちんとドライヤーで地肌まで乾かすようにしましょう。
ただし、ドライヤーで乾かす前に、
犬に何度もブルブルさせて水気を飛ばすことが大切です。
1、2度ブルブルしたぐらいで止めてしまわず、耳をくすぐったりして
もう数回はブルブルさせるようにするとかなり水気を飛ばすことができるでしょう。
そしてドライヤーの風が熱すぎると危険ですので、
自分の手に当ててしっかりと温度を確かめたうえで、
犬の体を乾かしてあげてください。
関連記事
-
犬はどのぐらいの頻度で洗うべき?
現在、日本で飼育されている犬の多くが室内で暮らしています。それにともない、「犬を洗う」という行為が当たり前のものになりました。とはいえ、人間と同じような頻度とい
-
シャンプーすると気化熱で子犬は体調を崩しやすい
生後2ヶ月ぐらいの可愛い子犬がお家にやってきた――!これから始まるドッグライフを想像すると、嬉しくて仕方がない瞬間ですよね。ところが、初めて犬を飼うことになった家
-
寝たきりになった犬のシャンプー
寝たきりになった犬は、体のいろいろな部分が汚れやすくなります。ご飯が口からこぼれたときや下痢や嘔吐をしたときに限らず、普通に排泄したときでさえ、動けたときより体