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犬の散歩=犬のトイレタイムとして育ててはいけない

この記事の目次

犬を飼ったら何があっても散歩を絶対に欠かしてはいけない――!
まあ、おおむね外れてはいませんが、強迫観念にかられてまですることだとは思えません。

状況にあわせて臨機応変に対応することが一番なわけですが、
なかには「行かないと犬がオシッコもウンチもできないから」と嘆く飼い主さんもいて、
この場合は仕方なく連れ出しているだけ、ということになるのでしょう。

人間の暑いと犬の暑いにはズレがある

暑い日も、寒い日も、嵐の日にも毎日変わらず散歩に連れ出す……。
飼い主として悪いことではありませんが、
もう少し柔軟に対応した方がいいのかもしれません。

犬は基本的に暑さに弱い生き物ですから、
たとえ日本犬の雑種で日本の気候に100%順応している犬であっても、
気温によってはダメージを受けてしまうことでしょう。

人間はどうしても人間からみた感覚で物事を判断しようとします。
暑いけど、気温30度なら大丈夫だろう――。

そんな感覚で犬を外に連れ出すと、
アスファルトは思った以上に温度が上がっているかもしれません。


そして、ほとんどの犬は肉球を直接そこにつけて歩くわけですし、
さらに言えば生身の腹部を温まったアスファルトにさらしています。

これがダックスフンドなど足の短い犬種だったら、
とんでもないことになると思いませんか?

こういうことを避けるためには、気温の高い時期は通常よりもかなり早朝か、
もしくは日が沈んでから時間がたち、
アスファルトの熱が冷めた時間帯に散歩の時間を変更することが一番
です。

仕事の都合などでそれがどうしても難しい場合は、
無理矢理気温の高い時間帯に散歩に連れ出すぐらいなら、
いっそ散歩の時間は大幅に短縮した方が犬の体にダメージが少ないことだってあるのです。

散歩はトイレタイムではない

だからといって、「じゃあ暑い時期は散歩に行かない!」
と放り出せばいいかといえば、そう物事は単純ではありません。

散歩を臨機応変に短縮したり、場合によっては中止にするためには、
事前に室内トイレや庭で用が足せるようにしつけておく必要があります。

「そんなこと、できるわけない」と思った人は、
散歩を犬のトイレタイムと勘違いしている飼い主です。

台風が接近中で強風と豪雨の中、
ヒーヒー言いながら犬を散歩に連れ出さなければいけなくなったのは、
あなたが室内や庭でトイレができる犬として育てなかったことの結果でしかありません。

家でのトイレは公共のマナーを守ることでもある

本来、散歩の時間は歩いたり走ったりすることで運動不足を解消し、
なおかつ精神的にも刺激を受けるための時間
です。

それなのに「散歩=トイレタイム」にしてしまうことで、
「行かなければ排泄ができない」時間にしてしまっている
のです。

これができていれば、嵐の日や家族全員がインフルエンザにかかった日に、
フラフラになりながら犬を外に連れ出す必要はありません。

さらにいえば、トイレを室内や庭で済ませることができるなら、
公共の場所で糞や尿をするという行為もさせないで済むわけです。

小型犬や室内犬に限らず、屋外で飼育される犬も中型犬も大型犬も、
排泄は本来室内や庭で済ませるべきなのです。