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愛犬の姿をかたどった人形が持つ不思議な力

この記事の目次

現代は、携帯電話やスマートフォン、デジカメなどの普及によって、写真や動画を残すことが難しくなくなりました。
亡き愛犬の姿をおさめた画像や動画が、一昔前では考えられないほどたくさん残されています。

そんなデジタル全盛期の時代であっても、意外なほど愛犬を失った飼い主の心に染み入るもの。
それは、愛犬の姿をかたどった手作りの品です。

画像や動画は、在りし日の愛犬の姿を何度でもその当時のまま再現することができて、素晴らしいアイテムであることは間違いありません。
しかし、手にふれられるちょっとした物が、不思議なほど気持ちを和らげてくれることがあるのです。

羊毛フェルトのマスコット

羊毛をニードルという専用の針でつついてフェルト化させながら、成形して作った人形のことです。
この羊毛フェルトのマスコットは、驚くほど実物に似せることができるため、愛犬そっくりの人形を作ることが可能。
手の平サイズで作れば愛犬そっくりのマスコットをどこへでも一緒に連れていくことができますし、遺影とともに仏壇に飾っておけば、まるで愛犬がそこにいるような気がするのではないでしょうか。

オーダーメイドのヌイグルミ

愛犬の姿をそのままヌイグルミにすることもできます。
羊毛フェルトのマスコットに比べてより大きく作ることが容易なため、小型犬ぐらいのサイズであれば、サイズ感までリアルに再現することが可能。
おそらく大型犬サイズでも作ることはできますが、成犬の姿を子犬程度の大きさにしてヌイグルミに仕立てることが多いようです。

石粉粘土で作った人形

石粉粘土で作った愛犬の人形は、素朴な出来栄えにあたたかみを感じます。
粘土で形を作ったあとに固まってから彩色をしていくわけですが、羊毛フェルトやヌイグルミのようにリアルな毛質感はだせません。
しかし、かえってそこが素朴でいいんですよね。

制作のプロに頼んで本物そっくりに作るのもいいですが、自分自身で粘土をこねて作るのもまたいいものです。
素人が作ったものですから、本物そっくりにはなりません。
しかし、愛犬の姿を思い出しながら作るせいでしょうか。
不思議なほど愛犬の存在を感じられる人形が出来上がるのです。

私は自宅で保管している骨壷の横に、石粉粘土で作った人形を置いています。
出来栄えはあまりにも稚拙ですが、なぜか愛犬のように思えてなりません。

そっくりではなくても愛犬の存在を感じられるもの

写真や動画の中の愛犬は、生きている頃そのままの姿をしています。
また、形見として残してある毛や爪、抜けた乳歯などはまさしく愛犬の体の一部そのもの。
それに比べて人形やマスコットは言ってしまえばただの「物」ですし、どんなに似せて作ったとしても、愛犬と100%同じ姿をしているわけではありません。
しかし、不思議なほどに愛犬を失った飼い主の心を温めてくれる力があるのです。