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心疾患の高齢犬には低ナトリウムの食事を

この記事の目次

現在、日本の家庭で一番多くペットとして飼育されているのは犬です。

種類としては小型の室内犬が最も多く、それゆえに小型犬がシニア期に突入した後に
心疾患の診断を受けることは、もはや珍しいことではありません。


その多くはまず心雑音が認められ、その後レントゲンやエコーなどで検査した結果、
多くの小型高齢犬が僧帽弁閉鎖不全症と診断されるのです。

低ナトリウム食に変更する

愛犬が高齢化による心疾患と診断されたら、
確実に変更しなければいけないのは日々の運動量と食事の内容です。
とにかく心臓に負担をかけないようにして、長持ちさせなければいけません。

心疾患といっても初期の頃にはまったく症状が見られないことも多く、
普段と何も変わらない愛犬を見ていると
「本当に心臓に問題があるの?」と感じることもあるでしょうが、
やはり運動量と食事内容については考えていく必要があります。

ずっとドッグフードだけを食べさせてきて、
人間の食べ物を与えることもなければオヤツも基本的には与えない――。

こんな食生活のワンちゃんであっても、
できればドッグフードは低ナトリウムタイプに変更した方がより安心です。

もしも人間の食べ物をばんばん与え、おやつも毎日のように食べさせてきた場合には、
即刻その食生活をストップさせなければいけません。


そもそも心疾患でなくても、本来人間の食べ物は与えない方がよいのです。
愛犬が心疾患になってしまったと口では心配しておきながら、
いつまでたっても自分が食べているもののおすそわけを止めない飼い主がいます。

これは愛犬の心臓が壊れる日を飼い主自身の手で早めている行為。
飼い主が自覚しない限り、愛犬は長生きできないでしょう。

カリウムとマグネシウム

低ナトリウムの食生活を基本にすると同時に、
できるだけカリウムとマグネシウムが不足しないよう注意しなければいけません。

カリウムとマグネシウムが不足してしまうと不整脈を起こしやすくなりますし、
心筋の収縮性を低下させてしまうおそれがあるからです。

総合栄養食としてのドッグフードを食べさせている場合には
あまり深く考えすぎなくても栄養のバランスがとれていますが、
手作り食のみを食べさせている場合は要注意です。

特に心疾患の症状が重くなり、利尿剤を飲み始めた犬には
適切な量のカリウムとマグネシウムが必要になります。

血管の拡張剤だけでなく利尿剤も服用するようになったら、
心臓病の犬のための処方食として販売されているドッグフードを選択した方が、
失敗は少ないのかもしれませんね。