アマニ油が合わなかった!?イタグレが胆汁を吐きまくり

我が家で暮らしている4匹の犬。
14歳、12歳、11歳、9歳と、見事にシニア犬だらけです。
幸い、いまのところどの犬にも痴呆の症状は表れていません。
しかし、年齢から考えると、いつどうなってもおかしくないんですよね。
そこで、少し前からドッグフードにオメガ3の脂肪酸を含んでいるアマニ油を追加するようになりました。
ところが、数日経過した頃から12歳のイタグレに異変が……。
アマニ油の効果はシニア犬に嬉しいものばかり

アマニ油(亜麻仁油)とは、別名フラックスシードオイルとも呼ばれているもの。
漢字からわかるように、亜麻という一年草植物の種子から抽出されるオイルです。
オメガ3脂肪酸を豊富に含んでいることから、美容と健康に効果ありということで注目されているこのオイル。
どんな効果が期待できるかといえば
- アレルギーなどの炎症を抑制する
- 血液サラサラ
- 皮膚の健康維持
- 被毛をつややかにする
- 脳の老化防止
- ガンの発生抑制
どうですか、この効果。
ものすごくシニア犬に摂取させたくなりませんか?
我が家では、朝晩食べさせているドッグフードに、それぞれ小さじ1/4程度を加えることにしました。
いくら体に良いオイルだからといって、過剰に摂取させればいいというものではありません。
小型犬であれば1日に小さじ1/2~1杯程度とのことなので、1/4+1/4で1/2になるように加えてみたわけですね。
ところが……。
オイルを加えるようになってから、5日目ぐらいだったでしょうか。
夕食を食べさせる直前の時間帯に、イタグレが突然嘔吐をはじめたのです。
イタグレが胆汁を吐きながら逃走して大騒ぎに

イタグレが嘔吐をはじめたのは黄色い胆汁。
しかし、大変だったのはここから先です。
胆汁はどうやら苦いらしく、イタグレがその苦さに驚いて吐きながら頭をぶんぶんと横に振りはじめたんですね。
そのせいで逆流していた胆汁がどうやら鼻に入ってしまったらしく、さらにイタグレはパニック状態に。
胆汁を吐きながらグシャン、グシャンとクシャミを連発しつつ、部屋の中を駆け回りはじめたのです。
頼むから止まって一カ所で吐いてくれ!という願いもむなしく、イタグレが胆汁のしぶきをあちらこちらにまき散らしながら、隣の部屋へと駆け込んでいくではありませんか。
しかも、イタグレがパニックを起こしたことにつられてしまったミニチュアシュナウザーが、興奮してイタグレを追いかけはじめたのです。
おかげでイタグレはなおのことダッシュして逃げ回るはめに。
吐きながら逃げるイタグレ、獲物を前にして大喜びで追いかけていくシュナウザー、その後ろを雑巾とティッシュを持って追いかけつつ、床に這いつくばって拭き取っていく私……。
騒ぎが沈静化した頃には、私一人が疲労でヘトヘトになっていました。
アマニ油が体に合わなかった?

犬が胃液や胆汁を吐きだすことは、そう珍しいことではありません。
しかし、いままで空腹が原因で胃液や胆汁を吐くのはミニチュアシュナウザーの専売特許であり、イタリアングレイハウンドが胃液や胆汁を吐いたことはほとんどありませんでした。
でもまあ、イタグレもシニア犬になって胃腸が弱くなったのかも。
そんなことを思いつつ、翌日もアマニ油を加えたのですが……。
翌日も、その翌日も、イタグレは夕食前の時間帯になると、胆汁を吐きだしたのです。
これはもう、さすがにただ事ではありません。
胆汁を吐くようになった前後で変化したことといえば、ドッグフードにアマニ油を加えるようになったことだけ。
ドッグフードの銘柄は変更していませんし、トッピングはなにも加えていません。
となると、やはり考えられるのはアマニ油しかないんですよね。
そこで、イタグレのドッグフードだけにはアマニ油を入れないようにしました。
すると、胆汁を嘔吐しなくなったのです。
やっぱり原因はこれか……!
胆汁の役割を考えると、納得

胆汁は食物に含まれている脂肪を乳化して細かい粒に変え、リパーゼという酵素と反応しやすくすることで、脂肪の消化吸収に重要な役割を果たしています。
ということは、アマニ油という油脂を加えることでいつもより多くの胆汁が必要となり、結果として肝臓に戻り切れなかった分が胃に漏れ出て吐き出していたのではないでしょうか。
というわけで、イタグレの食事にアマニ油を加えることは中止しました。
そして、ほかの3匹に与えるアマニ油も、当初より減らすことに。
現在は、1日に1回だけ小さじ1/4を加えるようにしています。
どんなに体に良い油であっても、あまりにも頻繁に胆汁を吐きだすきっかけになってしまっては元も子もありません。
それぞれの体調や体質に合ったケアが必要というのは、こういうことを含めてのことなんだよなぁ、と身に染みて感じた次第です。
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