MENU

ダンボールの中身をぶちまけて去っていく嵐のようなパグ軍団

この記事の目次

パグといえば、個性的な見た目と明るい性格で人気の犬種です。
パグの性格を調べてみると、陽気、のんびり屋、頑固者といった表現がされていることが多いのではないでしょうか。
まさしくその通りなのですが、もう一つパグの性格として感じることがあります。
それは、びっくりするほどマイペースな犬だ、ということです。

中身を確認、興味がなければ即撤退

かつてはパグをドッグショーに出場させていた友人の家に遊びに行ったときのこと。
その昔はパグばかりを10匹以上飼育していたお家ですが、ドッグショーから引退した現在は、3匹のパグと暮らしています。
3匹ともみんな明るくておおらかで、とても懐っこい犬ばかり。
遊びに行くと、飼い主と私が話しをしている間中、たいていはソファーの上でグースカ昼寝をしているような犬達です。

そんなお家を春先に訪ねたときのこと。
そのときは手土産として、山で採ってきた山菜をたくさん持っていくことにしました。
ワラビとコゴミ、それからコシアブラという名前の山菜を袋分けにして、蓋をしない状態でダンボールに入れて運んだのです。

そして、靴を脱ぐためにダンボールを玄関の上がりかまちに置くと……。
3匹のパグ達がバタバタと姿を現し、いっせいにダンボールめがけて突進してくるではないですか。
しまった!と思ったときにはもう遅い。
パグ3匹はダンボールの中に顔、というか上半身を突っ込んで、中身の物色を始めてしまったのです。

荒らすだけ荒らして去っていくパグ軍団

「オヤツなんて入っていないよ、中身は全部山菜だよ」と叫びつつ、パグの攻撃を退けようとしましたが、もうあとの祭り。
3匹のパグは山菜の袋をひっちゃかめっちゃかにかき回した挙句、自分達の好みのものがないとわかるや否や、さっさとリビングに引き上げていってしまったのです。
後に残されたのは、せっかくきれいに袋分けしてきたはずが、かき混ぜられてしまった山菜の無残な山。

すっかり忘れていましたが、この家のパグ軍団は普段は陽気でおっとりしていても、食べ物がからんだとたんに豹変する、まるで台風のような犬たちだったのです。
すごい勢いでダンボールの上を通り過ぎたあとは、無残になぎ倒された山菜だけが残されている・・・。
その姿を見ていると、普段のうららかな態度は仮の姿であり、こちらが本性なのではないかと思います。
それほど、妙にキビキビと箱の中身を引っかきまわして去っていったんですよね。
パグって本当におもしろい犬です。

パグはおっとりした見た目に反して意外にパワフルな犬

パグは見た目のユーモラスな雰囲気から、のんびり、そしておっとりとした犬だと思われがちです。
しかし、意外なほどにパワフルであり、お散歩などもぐいぐい引っ張って行こうとすることは珍しくありません。
もちろん個体差がありますので、すべてのパグが同じようにパワフルとは限りませんが、何十匹ものパグと暮らしてきた友人によると、だいたいどのパグも、若い頃のエネルギーはすさまじいのだそうです。
つまり、イメージだけを先行させて、「おっとりとした犬」という部分だけでパグを選んでしまうと、後々かなり持て余してしまうこともあるのではないかと心配もしていました。

ついでに言うなら、パグの抜け毛はすさまじいので、見た目のイメージでお手入れが楽などとは決して思わないでほしいのだそうです。
抜け毛の手入れに加えて、顔のシワの間もこまめにきれいにしなければいけません
それを怠ると、あっという間に顔が臭くなるだけではなく、皮膚病にもなりやすいのだとか。
もちろん、短頭種の宿命ともいえる呼吸の問題もありますし、熱中症対策を万全にしておかないと、大変な事態を招いてしまうことにもなるでしょう。
さらには目の病気にもかかりやすいですし、パグ脳炎という原因不明の病気もあります。
ついでに言うなら椎間板ヘルニアだの膝蓋骨脱臼だの、かかりやすい病気はテンコ盛りなんですよね。

しかし、そういうことをきちんと踏まえたうえで、それでもパグがいいと思って一緒に生活をしてみれば、どうしてパグがこれほど全世界で愛される犬種なのかがよーくわかるよ、とのことでした。