鑑札と注射済票をもっと活用しよう
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犬と暮らすためには、居住地の市区町村に登録し、
毎年一回狂犬病予防ワクチンを接種しなければいけません。
いわゆる飼い主の義務なわけですが、実はもう一つ定められていることがあります。
それは、登録時に交付される鑑札と、毎年変わる注射済み票を犬に装着させることです。
以上が法律によって義務付けられているのですが、
鑑札と注射済票を装着していない犬の方が圧倒的に多いのではないでしょうか。
なぜ鑑札と注射済票を装着しなければいけないのか
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簡単に言えば、「この犬はきちんと登録されて飼育されている犬です」
と一目でわかるからですね。
もしも迷子になった場合は、鑑札番号からすぐに飼い主を割り出すことができます。
また、万が一どこかをうろついているような場合にも、
今年度の注射済票が装着されていれば狂犬病にかかっている可能性はない、
とすぐに判断できるわけです。
狂犬病が撲滅されて久しい日本において、
そのあたりをうろついている犬が狂犬病にかかっているかもしれない、
と考えることにピンとこない人も多いのではないでしょうか。
それがどれほど安全でありがたい話しなのかは、
撲滅できた社会で生活しているがゆえに、かえってわかりにくいかもしれません。
実際に、世界ではまだ毎年5万人ぐらいの人々が狂犬病によって死亡しているのです。
「狂犬病?なにそれ?」とノンキに言える私たち日本人は、
いい意味で平和ボケしているのでしょう。
せめて迷子札はつけておく
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鑑札と注射済票の二つを首輪につけているとジャラジャラしてうるさいし、
なによりデザインが可愛くない!という意見があるのもまた事実。
デザインが可愛くない――。
なぜ鑑札と注射済票をつけるのか、その目的を考えると
その意見はどうなんだという気がしないでもありませんが、
小型犬が圧倒的多数を占める現代において、その気持ちはわからなくもありません。
市区町村によっては鑑札と注射済票を骨型やハート型、
可愛い犬のモチーフなどにしているところもありますが、
まだまだ一部の地域だけのようです。
現に我が家の犬の鑑札と注射済票は「昭和か!?」
とツッコミたくなるような古式ゆかしいデザインのまま。
レトロと呼ぶ感じでもありませんので、
デザインが変更されればいいのにと実は思っています。
鑑札と注射済票はその子が生きた証
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鑑札も注射済票もつけたくないという場合も、迷子札は必ずつけておきましょう。
室内犬だから迷子になんてならない、と考えるのは大間違い。
なにか予期せぬ事態になり、犬はある日突然迷子になるのですから。
それでも迷子札をつけてさえいれば、
戻ってくる確率が圧倒的に高くなることだけは間違いありません。
迷子になってから「迷子札をつけておけばよかった」と後悔しても遅いのです。
いちいち迷子札を用意するのが面倒なら、
それこそ鑑札と注射済票(2つセットが嫌ならせめてどちらか一方だけでも)
をつけておけばいいのです。
それに、鑑札と注射済票は愛犬が生きてきた年月の証そのもの。
いつの日か愛犬が天寿をまっとうした後、鑑札がボロボロになっていればいるほど、
懐かしくて大切な宝物になるでしょう。