飼い始めた子犬が水頭症だったらどうしますか?
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水頭症という病名を聞いたことがありますか?
人間にも発症する病気ですが、犬の場合は
脳や脊髄の周囲を循環する脳脊髄液が何らかの理由で増え、
その結果脳を圧迫している状態のことです。
特に頭蓋骨が大きめで顔の詰まった小型犬に発症しやすいのですが、
マズルが詰まっていない犬種でも水頭症の子犬を見かけることはあります。
人気犬種でいえば圧倒的にチワワに多く、
その他トイプードル、マルチーズ、ポメラニアンなどでもよく見かけます。
これは人気犬種であるがゆえに滅茶苦茶なブリーディングがされ、
結果的に水頭症の遺伝子を持つ子犬が多く生み出されてしまったという、
人為的な背景があるからなのでしょう。
いずれにしても、もし自分の家にやってきた子犬が
水頭症だったとしたら、あなたはどうしますか?
対症療法で普通の生活をキープする
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子犬が水頭症だった場合、
そのまま普通の犬と同じように飼育し続けることにはかなりの危険が伴います。
では水頭症の犬はみんなまともに生きられないかといえば、そうではありません。
これだけ医療が発達してきた世の中ですから、病気の程度にもよりますが、
普通に近い生活を送らせてあげることは可能です。
ただし、治癒することはありません。
主には薬物によるコントロールが中心となりますが、
これは犬の一生涯において続けるものと思った方がよいでしょう。
問題なく見えるからと途中で止めてしまうと症状がぶり返し、
さらには悪化して命に関わります。
外科手術という方法がないわけではありません。
しかし、犬の場合は麻酔の問題などかなりの困難が伴うため、
実際は症状を軽減するための対症療法で水頭症とつきあっていくしかないのです。
不用意なワクチンはNG
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水頭症の犬に不用意にワクチンを接種すると、
痙攣などを起こして命に関わる可能性が高くなります。
そのため、水頭症であることの診断書を獣医さんに書いてもらい、
保健所に提出して狂犬病予防ワクチンの免除をしてもらいましょう。
もちろん、狂犬病に限らず任意のワクチンも接種できませんから、
日常の生活としてはウイルスに感染しないように注意しなければいけません。
また、激しい運動は禁物ですし、やたらと興奮させないことも大切です。
こういったことから考えると、
複数の犬が集まる場所に連れ出すことはあきらめた方がよいでしょう。
出会った命への責任とは
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――そんな面倒なことをしてまで、水頭症の犬を育てる必要はあるのか?
――高いお金を出して買ったのに、とんだ貧乏くじをひいてしまった!
そう考えるのであれば、
無理をしてまで水頭症の犬を育て続けることはやめておきましょう。
おそらく、生半可な気持ちで水頭症と向き合っても、
犬も人間も不幸になるだけです。
購入したペットショップで返金してもらうなり、
違う子犬と交換してもらうなりしましょう。
ただし、子犬が生きているものであることだけは絶対に忘れないでください。
命あるものが自分のところにやってくるということは、
なにがしかの縁によるものです。
だから水頭症の子犬を我慢して育て続けろ、ということではありません。
それより、こういう可能性がゼロではない、
という事実を子犬を飼う前にきちんと踏まえ、
そのうえで犬との生活を選んでほしいと切に願います。