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犬はどのぐらいの頻度で洗うべき?

この記事の目次

現在、日本で飼育されている犬の多くが室内で暮らしています。
それにともない、「犬を洗う」という行為が当たり前のものになりました。

とはいえ、人間と同じような頻度というわけにはいきません。

もしも毎日愛犬を洗っている飼い主がいるとしたら、
それははっきり言って虐待しているのと同じことです。

どの程度の頻度で洗うべきか?

――どのぐらいのインターバルをあければ洗ってもいいですか?
そんな質問を受けることは少なくありません。

そしていつも返答に迷うところでもあります。

なぜなら、犬の状態によって洗うか洗わないかを決めるべきであり、
画一的にシャンプーの間隔を決められるものではないから
です。

たとえば、海に連れていって泳がせたとしたら、
放っておくと毛がベトベトになりますから、
しっかりとシャンプーしたほうがよいでしょう。

しかし、だからといって
毎日海で泳いだあとにシャンプーをしていたら、それでは少々洗いすぎ。

シャンプーをつけて洗うのは週に1回ぐらいにとどめておき、
それ以外の日はお湯できれいに流してあげるぐらいにしたほうがよさそうです。


嵐の中を散歩したせいで全身がドロドロに汚れたら、
こんなときもシャンプーをしてきれいにしてあげたくなりますよね。

では、特に体が汚れているようにも見えないし、
体のあちこちをクンクンと嗅いでみても臭くないとしたら、どうでしょうか?

もしそれが前回シャンプーしてから3ヵ月後、半年後、1年後だとしても、
とりたてて洗わなければいけない理由はありません。

そうなんです。
要するに、通常よりも明らかに体が汚れているだとか、
海水の塩分で被毛がベトベトになっただとか、
室内で暮らすうえで臭くてかなわないだとか、
とにかくなんらかの理由がない限りは、無理をしてまで洗う必要はないのです。

洗いすぎはダメ!

トリミングが必要な犬種の場合は、おそらく毛をカットするときに
同時にシャンプーしてもらうことが多いのではないでしょうか。
その場合はおそらく1ヶ月に1回だとか2~3ヶ月に1回のペースになるのでしょうか。

その程度であれば、おそらくそうそう体調を崩す原因にはならないはずです。

しかし、怖いのは潔癖症の飼い主さん。
ちょっと犬の体に汚れがついただけでも洗おうとする人がいますが、
これは体調不良の原因になりやすいためNGです。

犬の皮膚は人間に比べると皮脂が少ないため、
シャンプーしすぎると肌のバリア機能ーが失われてしまい、
皮膚病の原因になることがあります。


さらには気化熱による体温の低下から内蔵機能の働きが悪くなり、
免疫力の低下や消化不良、下痢などなど、ロクなことにはなりません。


さらには目にシャンプーが入ったことで角膜炎の原因になったり、
耳の中を湿ったままにしたせいで外耳炎を起こしたり
と、
こまめなシャンプーをおすすめできる理由が一つも見つからないのです。

ドライシャンプーを上手に利用する

それでもどうしてもちょっとした汚れが気になるなら、
全身丸洗いではなく、部分的にドライシャンプーをしてみてはどうでしょうか。

ドライシャンプーは散歩の後の足の裏をきれいにするのに使ったり、
シャンプーさせるだけの体力がない高齢犬を清潔にするなど、
意外なほど用途はあるのです。

ただし、ドライシャンプーにも気をつけなければいけないことがあります。

まず第一に、ドライシャンプーをつけた部分の被毛は、
最後にしっかりと水気をふき取り、可能ならドライヤーで乾かしたほうがよい
でしょう。

また、犬が被毛をなめることを考慮して、
ドライシャンプーに含まれる成分にも気を配る必要があります。

ドライシャンプーも意外に面倒だな、と思われるかもしれません。
しかし、本来洗わなくてもいいところを飼い主の都合で無理に洗うわけですから、
そのぐらいの配慮は面倒がらずにしてあげてくださいね。