犬連れで車に乗るなら車内温度の変化に注意!
犬は暑さに弱い生き物です。
このフレーズは耳にタコができそうなぐらい、巷にはあふれていますよね。
それなのに、毎年熱中症で亡くなる犬がいます。
残念で仕方がありません。
車内はあっという間に灼熱地獄になる
気温の高い時期には、早朝か夜涼しくなってから
散歩をするようにしている飼い主さんは多いようです。
もちろん、これはとても大切なこと。
夕方になったから、というよりも、
出来るだけアスファルトが冷めて温度が低くなった時間帯まで待ってから、
犬を歩かせた方が安全なのは間違いありません。
では、車に犬を乗せて移動する場合はどうでしょうか?
もちろん、必要に応じてエアコンをかけますよね。
ところが、ここに大きな落とし穴が存在してしまう場合があるのです。
仮に外気温が28度だったとします。
このとき、車内の温度はおよそ30度。
少し買い物をしてくる間だけだからと、犬が乗っているのに
エンジンとエアコンを切った状態にしたらどうなるでしょうか。
1時間後の外気温は29度で、1度しか上昇していないかもしれません。
しかし、陽射しの当たり具合によっては
車内の温度は50度近くにまで上昇してしまうことがあるのです。
これでも窓を少し開けた状態の計測値であり、
炎天下で締め切った状態だったら60度近くになるのだとか。
日陰に車をとめたから大丈夫だと安心していたら、
時間の経過とともに太陽が移動し、
日射がカンカンに当たっていることだってありうるのです。
ガソリンをケチって犬を失う
車をとめている間もエンジンをかけたまま
エアコンをつけっぱなしにすると、ガソリンがもったいない――。
もしもそんな理由でエアコンを切って犬を車内に置いていくぐらいなら、
最初から犬を連れて外出すべきではありません。
車のカギが一つしかないから……という理由なら、
今すぐカギをもう一つ用意しましょう。
エアコンをつけっぱなしにしておいてさえ、
車をとめた場所によっては車内の温度が急上昇することだって普通にあるのです。
数年前、朝の情報番組内で人気を博していたサモエドが、
エアコンの切れた車内に置かれて熱中症で死亡したことがありましたよね。
飼い主は、エアコンはつけておいたけどガス欠になったと言い訳をしていましたが、
どんな言い訳しようとも犬が生き返らないことだけは確かです。
犬連れの遠出や旅行は楽しいものですが、
それはあくまでも犬も人も元気であることが大前提。
ところがどういうわけか、
最悪の事態はいつも起こってしまうまでは対岸の火事なのです。
犬が熱中症で死ぬのは可哀想だけど、自分がそんな事態に陥るわけがない――。
そんな根拠のない自信は、今すぐに捨ててしまいましょう。
うちの犬も熱中症で突然命を落とすかもしれない。
飼い主として、それを念頭に置いて行動するかしないかで、
愛犬の寿命は確実に変わります。
関連記事
-
高齢者独居世帯の犬が熱中症で倒れた!
日本の高齢化が進むにつれ、高齢者だけの世帯が増えました。高齢者一人だけの独居世帯も、いまや珍しくないようです。そんな一人暮らしのお年寄りが犬と暮らしていたら、そ
-
犬のいる空間に涼しさは確保できていますか?
基本的に犬は暑さに弱い生き物です。それはなぜかと言えば、人間のように汗で体温を下げることができないからです。では、犬はどうやって体温を下げているのでしょうか?
-
犬の種類に合わせたエアコンの室温調整が必要
室内で犬を留守番させる場合には、熱中症の危険性を避けるためエアコンで室温を調節した方が安全です。何もキンキンに冷やさなくても、エコ設定であってもよほどの大暑でも