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犬のマニュキアは虐待と同義?

この記事の目次

犬が洋服を着ている姿を見ても、別になんとも思わなくなって久しいですよね。
しかし、昭和の人々が現代の犬達を見たら、「何で犬に洋服なんて着せているんだ!?」と呆れるかもしれません。

いまや、犬の洋服なんて本当に珍しくないものになりました。
サングラスをかけている犬もいれば、帽子をかぶっていたり、マフラーを巻いている犬もいたりします。
過保護過ぎる!という意見もありますが、洋服にしろサングラスにしろ、それなりに理にかなっているものなんですよね。
寒さに弱い犬には保温の面から洋服は欠かせませんし、サングラスで強烈な紫外線から眼を守ることで、白内障や緑内障の予防に一役かってくれます。

そんな中、ものすごく賛否というか、おおむね否のほうが多いのではないかと思われる犬のオシャレ――犬のマニュキアについて考えてみたいと思います。

犬のマニュキア

犬の爪にマニュキアが塗ってあるのを見たことはありますか?
あまり普及しているとまではいえませんが、時々見かけることがあります。

まあ正直な話し、地方ではあまり見かけることがないといういか、日本国内だといわゆる都会のお犬様たちに多いのではないでしょうか。
ある意味当たり前ですよね。
せっかくきれいにマニュキアを塗った犬が、田んぼのあぜ道を歩いていても様にならないし、泥汚れで全然きれいに見えないことでしょう。

そもそも、犬の爪にマニュキアを塗ろうという発想は、アメリカから端を発しているのではないでしょうか。
アメリカは良くも悪くもエンターテイメントの国。
トリミングの大会などにおいても、犬の毛をカラフルに染め上げたりすることに躊躇がありません。
当然のように爪にもカラフルなネイルを施していたりします。

しかし日本人の感覚として、犬の爪にマニュキアを塗ったり、被毛をショッキングピンクに染めてしまうことは、あまり受けはよくないのではないでしょうか。
そもそも、犬の爪や被毛を不自然に彩ることに意味はないし、それはむしろ虐待と同じだ!という意見まで耳にします。
私個人も、自分の犬の爪にマニュキアを塗ろうとも思わなければ、白毛の犬をコバルトブルーに染めようとも思いません。
しかし……。

ものは考えようなのかもしれません

犬の爪にマニュキアを塗ることに強い拒否反応を示しているくせに、その人の飼っている犬の爪が伸びすぎていたりします。
マニキュアを塗ることは虐待で、爪が伸びすぎて魔女のように巻き始めているのは虐待じゃないと考えているとしたら……。
なんだか、ものすごく身勝手に思えてしまうんですよね。

マニキュアを塗っている犬の爪は、少なくともきれいにカットされています
それはそうですよね。
爪にマニュキアをしようと思うぐらいですから、トリミングも爪の手入れも定期的にしていることでしょう。

犬は、人間社会の中にがっちりと組み込まれた中でしか生きることを許されていません。
となると、飼い主が手、もしくはお金をかけて手入れをしている犬がマニキュアをしていたとしても、闇雲に批判することが正しいのでしょうか。
カラフルなマニュキアを施された犬が、大好きな飼い主に抱っこされてどこにでも一緒に連れていってもらえる一方で、人工的なオシャレは一切施されていないけれど、あまりかまってもらえない犬がいるとしたら、どちらの犬が幸せなのでしょうか。

犬のマニキュアについて私は肯定的ではありませんが、かといって無闇に批判するべきものでもない、という結論に達しています。
大切なのは、飼い主が自分の愛犬をそれぞれの方法で大切にすることではないでしょうか。