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犬に飲ませるお水はミネラルウォーター?それとも水道水?

この記事の目次

人も犬も、お水なしには生きられません。
だからこそ、自分が飲む水はもちろんのこと、愛犬に飲ませるお水にだってこだわりたい――!
そんな飼い主さんが増えているのかもしれません。

確かに、ペット用品売場をのぞいてみると、「ペットのお水」なるものが販売されています。
なんだかすごい時代になりましたね。

どんな水を犬に飲ませているのか

犬に飲ませる水を考えるとき、その選択肢はおおむね次の5つにわかれるのではないでしょうか。

  • ミネラルウォーター
  • ペット用のミネラルウォーター
  • ウォーターサーバーの水
  • 水道水をそのまま
  • 水道水を煮沸して、白湯にしたもの

まあ、その他にもなにかあるかもしれませんが、現在の日本の家庭で飼われている犬が飲む水といえば、おおむね上記の5つですよね。
井戸のお水だとか近所の小川から汲み上げたお水もあるとは思いますが、こちらは少数派なのでとりあえずは置いておきましょう。

ミネラルウォーターを犬に飲ませること

同じミネラルウォーターでも、人間用とペット用には違いがあります。
人間用のミネラルウォーターは硬水と軟水に分かれていて、硬度100以下が軟水、101~300は中硬水、301以上が硬水とされています。
要するに、ざっくり言ってしまえば水に含まれるカルシウムとマグネシウムの量が多いのが硬水、少ないのが軟水ということになるでしょうか。

それに対し、ペット用のお水はまず間違いなくすべてが軟水です。
硬水はありません。
それはなぜかといえば、お水に含まれるカルシウムやマグネシウムなどのミネラル成分が、結石の原因になるとされているからです。

しかし、ここで一つ疑問が――。
日本で販売されている硬水のほとんどがヨーロッパのお水。
では、そのお水が採取される地域の犬たちは、みんな尿結石なのでしょうか。

結論からいえば、全然尿結石の割合は多くありません。
むしろ、軟水地域がほとんどである日本の犬のほうが、尿結石になる犬の割合が高いぐらいなんです。
ということは、硬水を飲ませることが必ずしも尿結石につながるわけではない、と考えてもよいのではないでしょうか。

水道水は体に悪い?

水道水を愛犬に飲ませたくないと考えるとき、その理由とはなんでしょうか?
それはおそらく、お水を消毒する際に使用する次亜塩素酸ナトリウムなどの残留塩素や、発がん性が指摘されているトリハロメタンなどが水道水に含まれているかもしれないと考えるからですよね。

確かに、昭和の時代の水道水というのは、飲もうとするとプンと塩素のにおいがしたようなこともありました。
しかし、現在の水道水でそこまで臭いと感じることってあるでしょうか?
水道局の浄水技術が向上しているいま、実は残留塩素やトリハロメタンは安全な数値にまで下がっているのだとか。

むしろ、現代の水道水の場合、変なニオイや変な味がする原因の多くは、水道管にあるのだそうです。
劣化した水道管や汚れがたまった水道管を通ってきたお水は、確かに自分でも飲みたくないし、愛犬にも飲ませたくないですよね。
もしもお水のニオイや味には特に感じるところはないのに、ただ水道水だからという理由だけで嫌っているのだとしたら、一度沸騰させて白湯にしてしまえばいいのかもしれません。

どんなお水なら犬に飲ませても安心なのか

結論からいうなら、ミネラルウォーターでも水道水でも、どちらでもいいのではないでしょうか。
飼い主が自分自身で飲めるお水なら、愛犬にとっても大丈夫なはず。

ただし、だからといって無理に硬水のミネラルウォーターを飲ませる必要もありません。
いくら尿結石の原因になるとは考えにくいとはいっても、それが絶対とは限らないからです。
どうしてもミネラルウォーターを飲ませたいなら軟水かペット用のお水を。

水道水の場合は、自分も普通に飲めると思える水ならそのままでいいのではないでしょうか。
水道水は微量の塩素が含まれている分、実は変質しにくいという利点もあります。
お留守番をさせるときのお水には、実はミネラルウォーターより適しているのかもしれません。

なんにせよ、いつもきれいなお水であることが一番であることだけは、変わらないんですけどね!