ジャックラッセルテリアを飼うならドタバタ生活を楽しむべき
ジャックラッセルテリアは小さな体に愛くるしい容姿、
いきいきと輝く瞳を持った素晴らしく可愛い犬種です。
少し前に公開された映画『マスク』に出演していたマイロは
ジャックラッセルテリアですから、
「あの犬!」と思い出される方も多いのではないでしょうか。
犬の外見にはそれぞれの好みがありますが、
ジャックラッセルテリアという犬種は
おそらく誰が見ても「可愛い!」と言いたくなるタイプの犬です。
しかし、その外見だけで選んでしまうと、とんでもないことに……。
すさまじい体力を持つ犬
ジャックラッセルテリアはキツネ狩りを目的に作出されました。
つまり、キツネを追い回すことのできるとてつもない体力と、
巣穴を見つけたら勇猛果敢に飛び込む気の強さを兼ね備えた犬なのです。
その気質は代を重ねた今もしっかり受け継がれているため、
見た目の可愛らしさだけで選んでしまった飼い主は呆然とさせられることになるでしょう。
その体力を小型犬として捉えるのは大間違いです。
例えば、フリスビーを使って飼い主もヘトヘトになるほどたっぷり遊ばせたとします。
しかし、ジャックラッセルはその後でもランニングのお供ができてしまうでしょう。
体が小さいから運動量はそこそこでいいはず、という思い込みで選んでしまうと、
底なしのパワーはどこかへはけ口を求めることになるのです。
今でも本当に穴に飛び込む犬
昔はキツネの巣穴に飛び込んだけれど、
現代ではそんなことは起こらないと思ったら大間違いです。
もちろんキツネの巣穴なんて滅多にお目にかかれるものではないでしょうが、
ジャックラッセルは穴を見つけると飛び込みたくなる衝動にかられるようです。
そのため、ドッグランなどの囲まれた場所ならいざしらず、
山の中などでノーリードにするとダーっと走り出した挙句、
穴に飛び込んで自ら出られなくなることもしばしばです。
ジャックラッセルテリアが断尾しないのは、
その昔キツネの穴に飛び込んで出られなくなったところを、
シッポをつかんで引きずり出してやるためだといわれています。
同じ現象が現代も起こりうるため、ノーリードにしないのはもちろんのこと、
いざという時は飼い主が救出にいかなければいけません。
犬のいるドタバタ生活が楽しめるなら最高の犬
無鉄砲で好奇心旺盛、おまけに体力は無尽蔵なジャックラッセルテリアですから、
お人形のつもりで飼えば大やけどをする犬です。
しかしその性質をきちんと理解し、笑ったり、怒ったり、
驚いたりする生活が楽しめる人にとっては、
これほどおもしろい犬はいません。
頭の良さも素晴らしいものがありますし、
きちんと取り組めば訓練もよく入る犬です。
ただし、一度暴走スイッチが入ってしまうと訓練を吹っ飛ばして
走り出す弾丸に変身しますから、ジャックラッセルを選ぶのであれば、
度肝を抜かれるようなトラブルが起こるかもしれないことだけは覚悟しておきましょう。
時には周囲に謝罪しなければいけないことがあるかもしれませんが、
この犬にはそれだけの価値があります。
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