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犬のがん(癌、腫瘍)

この記事の目次

日本人の死亡原因第1位が脳血管疾患を抜いて
癌(がん)になってから、ずいぶんと年月が経ちました。

がんは嫌な意味で身近な病気になってしまったわけですが、
がんにかかるのは何も人間ばかりではありません。
犬もがんにかかりますし、発症しやすい犬種もあるのです。

犬に多くみられる<がん>の種類

犬がかかりやすいがんや腫瘍には、以下のようなものがあります。

乳腺腫瘍

6才を超えたメス犬に多くみられるのが乳腺腫瘍です。
乳がんと表現したほうが、ぴんとくるかもしれませんね。

何度も発情期を迎える前に避妊手術を済ませておくことで、
犬の乳腺腫瘍はかなりの高確率で防ぐことが可能です。

しかし、避妊手術をさせていないメス犬の場合は、
たとえ6才になっていなくても注意が必要です。

肛門周囲線腫

6才を超えたオス犬に多くみられるのが肛門周囲線腫です。

男性ホルモンの影響によってできる腫瘍で、
去勢しているオス犬やメス犬にはほとんど発症しません。

腫瘍のできる場所が肛門の周囲と飼い主による視認がしやすいため、
早期に発見できることも多く、かなりの確率で完治させることが可能です。

脂肪腫

シニア犬に多くみられる皮下の良性腫瘍です。

良性なので切除手術で完治させることができますが、
四肢の筋肉内に入り込んでしまうと切除が難しくなり、
場合によっては肢(手足)を切断することもありますので油断はできません。

ちなみに同じような部位にできる腫瘍でも、悪性の場合は「脂肪肉腫であり、
こちらは脂肪腫に比べるとかなり厄介ながんです。

骨肉腫

大型犬にできやすいがんで、その多くは前足に発生します。

骨肉腫は激しい痛みを伴うため歩行が困難になるだけでなく、
肺に転移しやすいため、骨肉腫と診断された場合、
肢(手足)の切断手術をすることがほとんどです。

その他にも「リンパ腫」「口腔がん」「膀胱がん」「大腸がん」
「胃がん」「脳腫瘍」……などなど、
心臓を除いた全身のどこにでもがんは発生する可能性があります。

がん(癌、腫瘍)にかかりやすい犬種

自分の愛犬ががんにかかりやすい犬種だとは思いたくありませんよね。

しかし、実際のところ統計的に見て、
がんにかかりやすい犬種というのはある程度判明しています。

癌(がん)にかかりやすい犬種の例
  • ゴールデンレトリーバー
  • パグ
  • ラブラドールレトリーバー
  • ミニチュア・シュナウザー
  • ウェルシュ・コーギー・ペンブローク
  • フレンチ・ブルドッグ
  • シー・ズー
  • ミニチュア・ダックスフンド
  • マルチーズ
  • ヨークシャー・テリア(ヨーキー)

とりあえず上位10種をあげると上記のようになるでしょうか。
自分の愛犬が該当する犬種に入っていると、嫌な気持ちになるかもしれません。

しかし、事実は事実として受け止め、
予防や早期発見に力をそそぐべきではないでしょうか。

大事なのは違和感を放置しないこと

前項に記載されていない犬種であれば、がんにはかからない、
という意味ではありません。

人間と同じように、どんな犬もがんにかかる可能性はあるのです。

もしも自分の愛犬ががんにかかりやすい犬種だとしたら、
普段から体調に異変がないかを気に留めておくことが大切です。

早期に発見できれば対処できる可能性は高くなりますし、
反対に発見が遅れれば遅れるほど、助かる見込みは低くなっていくでしょう。

抱っこしたり遊んだりする中で「あれ?」と思うことがあったら、
どんなに小さなことでもそのまま見過ごさずに、
まずはその違和感が何であるかを確認する習慣をつけましょう。