オス犬の発情は年中無休24時間営業
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メス犬を飼うと生理があって面倒だし、
子犬が生まれると困るからオス犬にしよう!
こんな理由でオス犬を選ぶ飼い主は、実は意外に少なくありません。
多くの生物がそうであるように、犬だってもちろん
未来に子孫を残すためのプログラムが遺伝子に組み込まれています。
それによって発情し、必要に応じて交尾をして
血をつないでいくわけですが……。
ところで、犬の発情期っていつだと思いますか?
オスとメスの発情期の違い
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メスの発情期はわかりやすく、
ざっくり言うなら生理で出血している期間とその前後、
と考えておけばおおむね間違いありません。
そしてその時期以外に発情することはないのです。
では、オス犬はいつ発情するかといえば、
メス犬が発情したにおいを嗅ぎつけた時です。
つまり、メス犬が発情してさえいれば
年がら年中いつでも発情するわけです。
メス犬の発情は個体によって時期が違いますから、
春だけ、秋だけ、というような季節性はありません。
そして、オス犬は半径2km程度のメスの発情を嗅ぎ取るといいますから、
直接犬同士が会わなくてもオス犬はいつでも発情できるわけです。
こう考えると発情した時の○○が嫌だからオスにする、
またはメスにするという発想は、あまり意味がないのかもしれません。
発情期のオスはパワー100倍
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メスの発情を嗅ぎつけたオスは落ち着きをなくすだけでなく、
時には大騒ぎしてしまうことも珍しくありません。
そして、普段からは考えられないようなパワーを発揮し、
高い塀を乗り越えて脱走することもありますから、
オスの飼い主だからといって油断をしてはいけないのです。
脱走すれば当然事故に遭う可能性がありますし、
メス犬のところにたどりついてしまった場合、騒ぎを起こしてしまうかもしれません。
メス犬が発情フェロモンを発しているからといって、
必ずしもオス犬を受けれるとは限らないのです。
むしろ、妊娠可能な数日間を除き、
それ以外の時期にオス犬に寄られると激しく拒絶することがほとんどです。
その結果、逆襲されたオスがケガをすることもありますし、
反対にオスがメスをケガさせることもあるのです。
いずれにしても、犬達が野生で生きているわけではない以上、
きちんと管理された中での交配でなければトラブルは避けられないでしょう。
去勢の意味を取り違えてはいけない
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オス犬を去勢させることについて
「同じ男として可哀想だからできない」と言う人がいますが、
これは勘違いもはなはだしい発言です。
犬は人間と違って快楽のための交尾はしません。
つまり、将来的に子孫を残す目的を持たないオス犬の場合、
発情しても交配の機会がないのであれば、
それは無駄に発情ストレスがかかるだけの拷問に等しい状況になるわけです。
そして、5歳にも6歳にもなってから
「発情がくるたび騒ぐから、とうとう去勢することにした」
というのも人間の勝手な都合による解釈であり、
そのオス犬にとってはありがたくもなんともない状況です。
なぜなら、何度も発情を経験したオス犬には発情が記憶されていくからです。
こうなると、せっかく去勢したとしても発情を完全に止めることはできません。
去勢手術をするのであれば、
一度も発情を経験する前に実施しなければ効果が弱いことを知っておくべきです。