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-2℃が予想される冬日にまさかの停電!犬の保温に四苦八苦

この記事の目次

2020年2月某日。

まさかまさかの地域一帯が停電になりました。といっても、突然のことではありません。

なんでも大々的に電線の架け替えがされるとかで、三週間近く前から予告されていたことではありました。

昨年は台風によって被災した地域ということもあり、必要なことだったのでしょう。電気が止まるのはおよそ4~5時間程度とのこと。

まる一日というわけではありませんが、問題は我が家の暖房が電気ストーブ一択であることでした。一応灯油を使うファンヒーターもあるとはいえ、どのみち電気がないと動きません。

当然のことながらエアコンの暖房も使えない。ど、どうしよう!とウロたえてしまいました。

なぜなら、我が家には絶対に体を冷やしてはいけない腎不全の犬がいるからです。

まさか、まさかのシュナまでが膀胱炎に

腎不全の犬は気温が低くなると体調を崩しがちです。

寒さで血流がとどこおることにより、ただでさえ元気のない腎臓の血流量が低下するからではないでしょうか。そして、まさしく我が家のミックス犬も、気温が低くなるにつれて体調を崩しやすくなる傾向にあったんですね。

だからこそ、冬場の室温調整にはものすごく気を使っていたのに、まさかの停電とは。しかもです。停電の一週間前になり、シュナがまさかの血尿!あわてて動物病院を受診すると、予想通りの膀胱炎でした。

膀胱炎は投薬治療ですぐに回復するとはいえ、お腹の冷えは大敵です。

今年は暖冬傾向にあるとはいえ、よりにもよって停電が予定されている日の予想最高気温は5℃、予想最低気温-2℃という完璧な冬日だったんですね。暖房なしで過ごすにはあまりにも寒すぎる気温です。

そんな状況での停電に、ミックス犬とシュナの体を冷やさないためにはどうしたらいいのか頭を悩ませました

犬の体を冷やさないために考えたこと

実家に逃げ込むことも考えたのですが、シュナが膀胱炎を発症したのに加え、腎不全のミックス犬の体調が思わしくありません。

片道1時間、往復2時間の車移動はミックス犬の体にかなりの負担をかけることになるでしょう。加えてシュナにオシッコを我慢させたくないことも考えると、できれば2匹とも自宅から動かしたくありませんでした。

そこで、まず最初に考えたのは犬の洋服や寝床にこれでもか!という量のカイロを仕込むこと

ミックス犬もシュナも洋服を着せてあります。貼り付けるタイプのカイロなら邪魔にならないと考えました。

次に考えたのはガスコンロの利用。電気は止まっても幸いガスは止まらずに使えるとのこと。

ガス代がかさむのは覚悟のうえで、コンロをヒーターの代わりにつけっぱなしにしておくことで、なんとかしのげないかと検討しました。とはいえ、こういった方法で暖を取れるのかいまひとつ確信が持てません。

そこで、停電の期日がやってくる前に、一度試験的に実行してみることにしました。

思いついたことを試してみた結果はイマイチ

とりあえず、小さなサイズの貼るカイロを犬達の洋服にペタペタと貼り付け、寝床の中にも大きめのカイロを仕込んでみました。もちろん、低温やけどをしないように被毛に直接あたらない位置に貼り付けるようにし、寝床に仕込んだカイロは布で包んで敷布の下に隠しました。

そしていつもメインの暖房として使っている電気ストーブを切り、代わりにガスコンロをつけてみたのですが――。はっきり言ってガスコンロの火だけではろくに部屋が暖まりません!

たぶん、まったくないよりはマシなのだとは思いますが、足元からシンシンと冷えてくるんですよね。

しかも、ワンコどもは寝床に仕込んだカイロが気になるらしく、穴でもほるようにして前足で敷布を掘りまくり、最終的には敷布ごと寝床から放り出してしまいました。

洋服に貼り付けたカイロは保持されていましたが、ミックス犬の足を触ってみると、いつもより冷たい!(もしかしたら気のせいかもしれませんが)

この方法では予想最高気温5℃予想最低気温-2℃の5時間はもちそうにもありません。早々の作戦変更を余儀なくされました。

ギリギリでカセットガスストーブを入手!

何か他に良い方法はないだろうか?もう、いっそのこと電気のいらない灯油ストーブを購入するべきだろうか?(邪魔だけど)必死になってあれこれ探すうちに、ふと卓上コンロが目に留まりました。

カセットガスを使ったコンロがあるぐらいだから、もしかしたらカセットガスのストーブもあるのではないだろうか?思いついて検索してみると、なんとあるじゃありませんか!

しかも、アウトドア専用タイプではなく、ちゃんと室内専用のものが。とはいえ、カセットガスストーブは縦横30センチ程度の小ぶりサイズ

要するに、室内のちょっとした場所――たとえば洗面所や玄関などで気軽に使うことを想定しているものなんですね。こんなにコンパクトサイズで役に立つだろうか。(場所をとらないので便利だけど)

しかし、一部屋ぐらいならそれなりに暖まるかもしれない、いや、なんとしても暖まってもらわなければ困る!そんな切羽詰った思いを胸に、早速注文しました。

そして、ギリギリセーフで停電実施日の前日に到着。早速、試しにカセットガスストーブを使ってみたところ――。

暖かい!
予想していた以上に暖かい!
小型ストーブとは思えないほど高性能!!

というわけで、停電の日の暖房はカセットガスストーブが大抜擢されたのです。

停電の日を無事に乗り越えた!

さて、停電当日。最高気温5℃最低気温-2℃と予想されただけあって、本当に寒い一日でした。

しかし、小さくてもパワフルなカセットガスストーブのおかげで、いつもと変わらない、いや、むしろいつもよりよほど暖かい室内をキープできたのです。

ワンコ達はいつも通り寝床の中で気持ち良さそうにグースカお昼寝をしていました。それにしても、カセットガスストーブって本当に便利グッズです。

「標準」と「小」の二段階でガスの炎を調節できるのですが、当初はずっと「標準」でつけておかなければ、さすがに室温は保てないだろうと考えていました。

ところが、実際は途中からはずっと「小」で大丈夫だったのです。しかもカセットガス1本で3時間以上もってくれたので、3本パックのカセットガスは結局2本しか使いませんでした。

もしもワンコ2匹がいなくて私一人きりだけだったとしたら、停電中の寒さは毛布を体に巻きつけてしのいだことでしょう。しかし、ワンコ達のおかげで私も暖かく過ごすことができ、おかげで犬も人も誰も風邪をひくことなく停電を乗り越えることができたのです。