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飼い主の好きなジャンルが犬の好きなジャンル?犬と音楽の関係

この記事の目次

かつては家畜として扱われ、その後は外飼いが普通のペットに。
そしていまや犬たちは、家の中で家族の一員として暮らすようになりました。

そんな私たち人間の生活する環境には、様々な音楽があふれています。
果たして、犬たちは人間と同じように音楽を楽しんでいるのでしょうか?

犬の好きな音域

一般的に音楽は、当たり前のことですが、人間の可聴域の内側で作られています。
可聴域の外側の音を聴くことはできませんから、人間の可聴域外の音は人間にとっては無音と同じだからです。

そんな可聴域ですが

  • 人間は20Hz程度~20,000Hz程度まで
  • 犬は40Hz程度~65,000Hz程度まで

数字を見れば一目瞭然。
犬は人間とは比べものにならないほど、広い幅の音を聴くことができる生き物です。

しかし、だからといってすべての音域の音が好きというわけではありません。
犬が好む音域はだいたい8000Hzあたり。
実はこれ、けっこう高い音なんですよね。

実際に、犬は男性の低い声より女性の高い声を好みます。
だからこそ、褒めるときはなるべく高い声で「おりこうさん!」と言ってやらなければいけないわけですね。
せっかく褒めているのに、あまりにも低い声だと犬は褒められていると認識できないことがあります。
男性も女性も、褒めるときは頑張って高い声をだしてあげましょう。

犬の好きな音楽のジャンル

人間は個人個人で好きな音楽のジャンルがありますよね。
果たして、犬はどうなのでしょうか。

英国のグラスゴー大学と動物福祉慈善団体(SPCA)が、共同で音楽が犬の行動に与える影響について研究し、その結果が発表されています。
犬に「ソフトロック」「モータウン」「ポップミュージック」「レゲエ」「クラシック」をそれぞれ聞かせて心拍数を測定し、行動を観察・分析しました。
その結果、ストレスのレベルが低下したのはレゲエとソフトロックだそうです。

正直に言って「クラシック」ではないことにびっくりしました。
作物にモーツァルトを聴かせると生育が良くなると言われているように、てっきりクラッシックなのかと……。
犬にとっての音楽は、植物ではなく人間に近い感覚で聴いているのかもしれません。

飼い主の好きなジャンルを犬も好きになる

研究結果ではレゲエとソフトロックが高評価だったとはいえ、すべての犬がそのジャンルが好きという捉え方はちょっと違う気がします。
単純に、犬を不快にさせないジャンルである、という考え方が一番しっくりくるのではないでしょうか。

というのも、犬は飼い主の気持ちに驚くほど敏感な生き物。
つまり、飼い主が機嫌良く音楽を聴いていれば、犬も幸せを感じやすい状況にあるはずです。
となると、飼い主の好きなジャンルがその犬の好きなジャンルになる、と考えるほうがむしろ自然ではないでしょうか。

実際に、私の実家では母が機嫌よくピアノを弾きはじめると、決まって犬がピアノの近くにやってきて、気持ち良さそうに昼寝を始めたものです。
あの子にとってはクラシックというより、母の弾くピアノこそが一番好きなジャンルだったのでしょう。

ハーモニカの音で犬が腰を抜かした!

これはかなり私見ではありますが、私が今までに育ててきた何匹もの犬たちは、総じてピアノの音を好んでいたように思います。
これは、現在飼っている4匹の犬についても同じことが言えるので、もしかしたらピアノの音は犬の神経に障らない音質なのもしれません。

そう考えるに至ったのも、実はある経験から。
私の父は犬達がピアノの音を聴きながらリラックスしている様を見て、「犬は音楽が好きなのだ」と思ったようです。
そこで父は犬達を喜ばそうと、自分が唯一奏でることができる楽器「ハーモニカ」を吹き始めたのですが……。
犬達はハーモニカの音を聴いて一様に緊張し、中でも1匹は仰天するあまり腰を抜かしてへたりこんでしまったことがあります。
何事が起きたのかとぎょっとしましたが、へたりこんだ犬もその後すぐ元通りになったのでホッと一安心。

しかし、可哀想だったのは父。
犬を喜ばそうとしたのにとんだ大騒ぎになってしまい、すっかりへこんでいました。

留守番させるときのリラックスミュージック

犬と同じ空間で暮らしていると、犬がリラックスできる音楽や音の種類がある程度わかってくるのではないでしょうか。
そこを上手に利用すれば、犬を留守番させるときに少しでもストレスを軽減できるかもしれません。
これぞまさに、犬のためのリラックスミュージックというわけですね。